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倉石瑞稀と100の高校生活でやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
冬編

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中ニ病メイドを諌めますのーー櫻井美羽視点

 櫻井家に宿泊した早朝、空き部屋で私は寝ていましたの。 マイマイから、パジャマを借りましたわ。 おかげで清潔で清々しい朝ですのよ。


 するとリビングから、彩乃とマイマイが揉めている声がしたの。


 「お姉ちゃん! 服が汚れてるよ! 早く洗わないと染みになるから着替えて!」

 「駄目よ舞香⋯⋯それは出来ないわ⋯⋯」

 「どうして? いつもの服に着替えるだけでしょ?」


 私が様子を見に行くと、昨日と同じメイド衣装の彩乃がいましたわ。 でも、昨日と違い、右腕に包帯をして左目に眼帯をしていましたの! さらに、服に汚れがついて、頭を抱えて俯いておりましたの。 怪我でもしたのかしら?


 心配になった私は、二人の元に駆け寄りましたわ。 そして彩乃の目を優しく見つめましたの。


 「あまりにも辛くて、普段着に着替えられないのですわね! 私が、看病いたしますわ!」

 「違う⋯⋯」

 「⋯⋯え? じゃあ、どうしてですの?」


 私がそう言って彩乃に話かけると、彩乃はこちらを見てポツリと声を漏らしましたの。 それから、うわ言を言い始めましたのよーー


 「私の名前はアヤティス⋯⋯昨日、力が覚醒したわ⋯⋯この包帯と眼帯、そしてメイド服は、我を縛る拘束具⋯⋯よって、取り外しは不可能よ⋯⋯」

 「⋯⋯はあ? その名前は文化祭の劇中の名前ですわよ?」

 

 私が理解出来ずにマイマイの顔を見ると、スマホで誰かとやりとりをして、ため息をついていましたの。


 「駄目だ⋯⋯ことねお姉ちゃんもおかしくなってるよ⋯⋯」

 「ことねが?」


 おそらくマイマイは、それとなくことねが暇かどうか、確認していたらしい。 


 まあ、あの様子でしたら今頃はイチャイチャしていますわよねーー


 そう思って、マイマイのスマホを覗いて驚く私。


 ことねから送られて来た画像には、学校の制服姿のことねが映っていましたわ!


 昨日と今日は学校は休みなのに、どうして制服姿ですの? 私が疑問に思っていると、マイマイが一緒に送られてた文書を呆れながら読み始めましてよーー


 「⋯⋯お父さんとお母さんに私の生制服姿を、見せてあげている最中よ。 昨日の昼間に着替えたんだけど、二人とも咽び泣いて喜んでいるから、もうずっとこの姿でいいや⋯⋯だってさ⋯⋯」

 「もういいや、じゃないですわよ! 彩乃もことねも、不潔ですわ!」

 「そうだよね! 私たちがなんとかしよう! ミウミウ」


 私たちは、お互いに顔を見合わせて頷き合う、彩乃をなんとかしないとーー


 「⋯⋯彩乃。 お風呂に入るのですわ!」

 「⋯⋯⋯⋯⋯」

 「アヤティス。 お風呂!」

 「いや! それじゃ、私の封印が解けてしまうわ〜」


 駄々をこねる彩乃。 仕方なく、私は彩乃を抱き上げましたの。 全然重くない彩乃の身体から、昨日食べたオーガニック等の香辛料の匂いがしますわよ! それから料理でかいた汗や、就寝時にかいた汗の匂いまで。  ーーまさか、彩乃。


 「昨日のあの時から、ずっと風呂に入らないで、なにしてましたの?」

 「⋯⋯ほっといてよ。 私の勝手でしょう?」


 顔を赤らめながら言う彩乃。 私は犬のジョセフを風呂に入れるのと、同じ気分になりましたの。


 風呂場まで来たら、さすがに観念したようですわね。 彩乃は赤面しながら服を脱いで、お風呂に入って行きましたの。



 彩乃が温浴している間に、彼氏である健太がやって来ましたわ。 


 私たちが起こった出来事を説明していると、彩乃の行動に驚いた後、しみじみとつぶやきましたの。


 「⋯⋯それにしても、彩乃のメイド衣装か⋯⋯見てみたいな」

 「⋯⋯本当に? じゃあ、今すぐ着るわ!」


 タイミングがいいことに、彩乃が風呂から上がって来たのよ。

 

 洗濯後の濡れたメイド衣装を着ようとする彩乃を、説得する私たち。 今日は朝から、波乱でしたわ。

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