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倉石瑞稀と100の高校生活でやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
冬編

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137/310

考察も大切だよね ーー田中幸子視点

 「⋯⋯健太さんこの状況はなんですか?」

 「知るか! エターナルパーフェクトってアイツの創作じゃなかったのかよ!」

 「訳がわからないわ⋯⋯こんなの原作にはないわよ!」

 「邪神がいるってことねが言ってたぞ!」

 「邪神? ⋯⋯ああ、たしか、原作で川端ことねがぶつぶつ呟いていたわね。 えっと、それで最後は邪神もどきと対峙する流れだわ」

 「ところで、なんでアイツは自分が本物の邪神だと言い張っているんだ?」

 「演技だろうね。 それよりどうして、悪霊は謝っているんだ?」

 「悪霊は邪神を復活させたい野望があったから、信仰心があるんじゃない?」


 まったく! 幻覚が解けたと思ったら、色々と考察が盛り上がってますね? いいですね、貴方達は! バトルが出来て考察もして! 欲張りセットですか。 私もしたかったな~


 『⋯⋯すみません、失礼なことを言います。 貴方の現界した依代は、田中と言う名前ではありませんか?』


 怖! なんで私の名前を知っているの? 個人情報ダダ漏れじゃん。 ってあれ? もしかしてだけど、この人ってご先祖のお菊の旦那の平八郎!

 

 「いかにも、我が依代は田中じゃ。 ⋯⋯それがどうした平八郎?」

 「⋯⋯ああ、お菊! 小太郎! 待たせたでござる! 今そこへ拙者も⋯⋯」


 蛍みたいで綺麗! 今だ、必殺スマホフラッシュ! この瞬間は抑えたぜ! さっそく、瑞稀へ自慢投稿しよう!


 古い祠に舞う季節外れの蛍。 送信っと。


 おお、もう返信来た! どれどれ? 「サッチー! 大丈夫なの? なんだか、私胸騒ぎがしてて。 もし、身近な人が危ない目に遭ってないか心配で⋯⋯」


 瑞稀。 どうやら、この世界は貴方をーー


 「貴方、私の出番を返しなさいよ!」


 物思いに耽けていた私は、彩乃の声で目覚める。

 

 「え! 何々、写りたかった? ごめん、光が消えちゃった⋯⋯」

 「違うわよ! ピンチになったその時、私の秘めた力が覚醒して、悪霊を倒す予定だったのよ! うえーん」


 泣き崩れる彩乃。 私は焦って、湊と健太を見ますがーー


 「おい! 俺の出番が! ここで俺が奇跡の必殺技で悪霊を貫くシーンなのに!」

 「やられた! ことねの意思が俺に乗り移って悪霊を倒す予定が!」

 『まさか、中二病に先を越されるなんて、あんまりだ!』


 中二病だと? だったら、アンタらもそうでしょう?


 「⋯⋯おい、私がお前たちの救世主だぞ。 そこに直れ! 説教だ!」

 「なんでよ! 覚醒すると思っていたのに⋯⋯」

 「クソ! 俺の秘めた力が⋯⋯」

 「ことね~ なんで乗り移ってくれないんだ!」


 深夜の山頂に若者たちの悲鳴が聞こえるのであったーー


  

 「あ。 ⋯⋯無事だったんだ、みんな。 ⋯⋯でも、どうしてみんな無事なんだろ? おかしいな~ あの悪霊には勝てないはずなのに⋯⋯」

 『おかしいのは貴方です瑞稀』

 「⋯⋯そっか私か。 私の存在のせいなんだよね⋯⋯今回のことも、そしてあの三人組のことも⋯⋯すべて私のせいで⋯⋯」

 『私の立場上、否定はしません。 ⋯⋯ですが、貴方は気にしすぎです。 ずっと心配してたんでしょう? その証拠にこんな所まで来て、幻覚にもかかってしまって⋯⋯私がいなければ、貴方は今頃廃人に⋯⋯』

 「エタナ。 彩乃に、この場所を教えたのは私だからね。 私になにが起きても仕方なかった、って諦めるよ」

 『ハア。 ⋯⋯疲れましたよね? 帰りましょう、瑞稀』


 

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