私が今すべきこと
「ママ! 義明さん! またお会いしましょう」
「ええ、もちろんよ。 瑞稀ちゃんもまたね」
「はい。 ありがとうございます」
「倉石さん。 ことねをよろしくね。 ⋯⋯まあ、僕が言えた義理はないかな」
「そんなことないですわ! 瑞稀も、当然私もことねと仲良くするのですわ!」
「はは。 美羽は更に元気になったな! 和馬さんも安心するだろう⋯⋯」
私とミウミウは香織さんと義明さんに、別れを告げて帰国する。 そして、着いたらすぐに、行動するんだ! 後回しにしたら、きっと出来ないことだからーー
「み、瑞稀! 制服に着替えるように、言われたからそうしましたけど、まさか、ここに来るなんて⋯⋯」
ミウミウが驚くのも、当然だ。 ここはミウミウが前に、数日だけ通った高校だ。
そして運がいいことに、今日は生徒たちの登校日だ。
「瑞稀。 今からでも引き返しましょう。 私はもう気にしてないのですわ!」
「ミウミウが気にしてなくても、私が気にするの!」
「そんなことを言っても、これでは薮蛇に⋯⋯」
校門前で戸惑うミウミウを、私は引っ張る。
「⋯⋯見られてますわね。 私たち」
「当然でしょ。 目立っているんだから」
「打ち上げの後から、またまたおかしくなったのですわ。 こんなことをするなんて、瑞稀らしくないですわよ⋯⋯」
ーー私らしくないか、たしかにそうだね。 いつもの私なら、震えているだろう。
でも、私は手段を選んでいる時間はない。
私はミウミウとあちこち出かけたりしたい! 時間切れになる時までーー
周りの生徒たちは驚くが、敵意はない。 ーーあの三人組を除いてね。
私たちの前に目的の人物が、ニタニタしながら現れた。
「金髪女に、オドオドメガネ女じゃない~」
「今回は、川端ことねはいないようだな⋯⋯」
「おい! なんだ? やるのか? だったら、つら貸せや!」
三人が私たちの前に姿を現す。
ーーわざわざ出てくるなんて、前回のことを相当根に持っているらしい。
「ウケる! 二人でやって来たの?」
「お前らなんて、川端ことねがいないと、大したことないんだよ!」
「⋯⋯ここじゃ目立つな、場所を変えるぞ。 ⋯⋯お前たちのその面、傷だらけにしてやるよ!」
私たちは移動する。 ミウミウはしきりに、逃げるように告げるが、私は無視をした。
ーーそうして、校舎裏に連れ込まれた。 まさか相手も、本当について来ると思ってなかったようで、若干引き気味だった。
「⋯⋯キモい。 わざわざ、なに?」
「ウケる。 普通、トボトボついてこないでしょ?」
「おバカさんだね。 サンドバッグにしてやるよ!」
「⋯⋯お前らに、櫻井美羽の孤独がわかるのか? ミウミウはここにやって来て、慣れない中、生活してたんだ! ⋯⋯それなのに貴方たちは、ミウミウを傷つけた。 私は絶対に許さない!」
「は? なになに? わざわざ説教しに来たの?」
「おいおい! オドオド根暗メガネ女が!」
「偉そうだなぁ~ 何様のつもりだ?」
「その通りです! ⋯⋯私は、理想学園生徒会長です。 そして、櫻井美羽は副生徒会長です」
私は、胸を張って答える。 しかし、三人組は私たちを小馬鹿にするだけだった。
「はい嘘乙」
「お前ら如きが、生徒会長な訳ないじゃん〜」
「つまらない冗談だな!」
ーーどうやら、わかってくれないらしい。 ミウミウ、そんなに不安そうな目で見ないでよ。
その時、騒ぎを聞きつけた先生がやって来た。 その中には、校長先生もいた。 都合の良い展開だな。
「⋯⋯これは、なんの騒ぎですか?」
「こんにちは、校長先生⋯⋯」
「おお、これはこれは。 倉石さん、お待ちしておりました⋯⋯」
校長がヘコヘコお辞儀をする。 その様子に驚く一同。
「今回は登壇会に出席いただき、ありがとうございます。 会場はこちらです」
その状況をほくそ笑みながら、指示に従う私。
「えっと? どう言うことですの瑞稀?」
混乱するミウミウ。 さあ! 出番だよ。




