世界大食い選手権? 違うよね⋯⋯
「さあ、始まりました。 大食い選手権世界No.1決定戦! こちらは、日本から中継でお送りいたします。 解説の担当は、倉石と黒田です。 黒田さんよろしくお願いします」
「⋯⋯倉石さん。 聴きたいことがある」
「はい、なんでしょう?」
「なぜ、私なんだ?」
「えっと⋯⋯今回の日本支部の責任者は、黒田さんですから」
「違う。 ⋯⋯今川め。 私に仕事をなすりつけたな」
「まあ、それはともかく。 間もなく競技開始です!」
「ふふ。 この大会に優勝すれば、大金持ち確定だわ! ⋯⋯まったく。 せっかく私の出番が来たと思ったら、プロローグだけですって! 本編での登場はいつなのよ! 悔しいったらありゃしないわよ! クク。 さて、このフレイア様が本気を出せば、右に出る者はいないわよ。 ⋯⋯ルーブ! 今に見てなさい! 毎日毎日、私の前で美味しそうにご飯を食べて⋯⋯でも、今日までよ。 明日からは私も貴方と同じ物を食べるの! ハハハ」
「おおっと! エントリーNo.1 フレイア選手! 始まる前から、優勝宣言だ!」
「⋯⋯倉石君。 彼女は人間か? 耳の形がおかしいのだが⋯⋯」
「本人曰く、エルフだそうです。 気合いの入ったコスプレですね!」
「⋯⋯コスプレ、なのか?」
「みなさん、ご機嫌よう! 私は櫻井美羽ですわ! 私は絶対に優勝して見せますのよ! ⋯⋯そして、証明して見せますわ! 私の価値を」
「我々が日本代表! エントリーNo.2 櫻井美羽選手! 本日も圧巻の食べっぷりで、優勝ゲットなるか!」
「⋯⋯櫻井美羽か。 ただの凡人がこの様な才能を持っていたとは⋯⋯」
「こんにちは、みなさん。 櫻井香織です」
「ママ! どうしてですの?」
「うふふ。 私はこの大会で、毎年優勝しているの。 今年もそうなるかしら? ⋯⋯美羽。 超えてみなさい。 私という壁を」
「続いては、もはや常連。 今年も彼女の手に、優勝が渡るのか? エントリーNo.3 櫻井香織!」
「母娘、揃ってなにをしているのか⋯⋯」
「えっと、緊張するです。 ⋯⋯でも、頑張るです」
「お姉ちゃん頑張れ!」
「ラムありがとう! 頑張るです!」
「⋯⋯なあキャス? ここはどこなんだ?」
「うん? 闘技場に決まってるじゃない? ここで勝てば、大金が手に入るの。 そして、私は豪遊三昧の日々を送るの。 ⋯⋯さようなら、ゆう君。 元気でね!」
「続いては、エントリーNo.4 ミリィ選手!」
「オイ! 人間じゃないぞ」
「⋯⋯本当ですね? まあ、他の人はまったく気にしてないので、放っておきましょう」
「どうなってるんだ。 この大会は⋯⋯」
「オレマオウ。 トテモツヨイ」
「⋯⋯なんだと、魔王だと? こんな所で⋯⋯」
「イマ、シュギョウチュウ。 ミンナデ、アツイオチャタオス。 チョコメロトノヤクソク」
「熱いお茶を倒すだと?」
「ゆう君。私たちの世界の魔王とは違うよ~」
「そうだったのか。 危うく俺の十八番が出る所だったぜ」
「それってなによ?」
「勇気ある撤退だ!」
「あの魔王さんも、チョコメロを知っているのですわ。 さすが、ことね! 異世界的有名キャラクターですのね!」
「エントリーNo.5 魔王!」
「完全に人外ではないか!」
「落ち着いてください! 黒田さん」
「これが落ち着いていられるか! 倉石君。お前の娘も会場にいるだろう?」
「瑞稀も会場にいますが、大丈夫ですよ。 たぶん⋯⋯」




