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アテナティア  作者: 電源優寿


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9/13

炎王龍

ナオミ一行はワイバーンの巣窟前で立ち止まっていた。

遠目からでもわかるその数は、数百はいるであろう。

「キーツ、もう大丈夫?」

ナオミがキーツの背中を摩っている。

キーツは無言のまま、親指を出して大丈夫だとサインを出した。

「じゃあ、一気に駆け抜けるよ!クランはボクの背中に隠れててね!」

ナオミを先頭に、アリス、キーツと続いた。

ワイバーンは3メートル程の大きさで、攻撃は足の爪か噛むぐらいだ。


「一角獣衝撃(ユニコーンショック)」


ナオミが衝撃波で前方から迫り来るワイバーンを吹き飛ばしていく。

「ワイバーンは、皮膚が硬いから、やっぱり弾は鉄ね!」

アリスが横から来るワイバーンを事前に銃で撃ち落としていっていた。

「それが銃か!?すげーな!?」

キーツは初めて銃を見て興奮していた。


しかし、数も多く囲まれてしまう。

「俺がやる。」

人間は神々の末裔、ごく僅かな人間は神の力を引き出す事が出来る者もいる。

ナオミの神聖力のような使い方とは違い、心の在り方で精神力をコントロールして、それがエネルギーに変換される。

人はそれを、神通力と呼んでいた。


どっくん•••どっくん。

「心が沸る!行くぞ!ワイバーン共!」

キーツの大剣が炎を纏う。


「赤大円斬(バッラシルキャラグランデロジョ)」


炎の斬撃が囲んでいたワイバーンを焼き切っていく。


「うおぉぉぉ!!」

キーツが突き進み道を切り開いていった。

剣に炎を纏ったその姿と、熱い心を持ったキーツだからこそ、情熱の騎士と言われるが由縁だった。


その勢いのまま、巣窟をあと少しで抜けれる所で、大きな影が3人の前に現れた。

しかし周りには、巨大な魔物はいない。

3人は空を見上げる。

声を失った。

「・・・な、なにあれ?」

アリスが怯えながら指を向けた。

そこには、両翼を広げて上空に佇むドラゴンの姿があった。

一回の羽ばたきで、突風が起きる。

3人とワイバーンは吹き飛ばされた。

高さは50メートルはあるであろうその巨大は、そのまま着地した。

地響きが鳴り、その一帯は揺れた。

「ド、ド、ドラゴン!」

キーツの神通力も消え、剣から炎はなくなっている。

「このドラゴンって炎王龍(レイドラゴンデラリアマ)!?」

ナオミが剣を構えながら言った。

「ナオミそれ本当か?本当ならこの国の象徴!伝説じゃないか!?」

「どうすればいいの!?」

アリスも銃を構えた。


ドラゴンの巨大な口がワイバーンを捕食していく。

その影に覆われた3人は動く事が出来なかった。


捕食が終わり、ドラゴンは3人を見下ろした。

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