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アテナティア  作者: 電源優寿


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3/12

16年前

ナオミは、支度が全然出来ていなかった為、また教会に戻った。

「手を焼くかもしれんが、あの子をお願いします。」


キーツは困惑した様子で神父に聞いた。

「そもそも、なぜ神の子アテナティアがこの土地で誕生したのでしょうか?」


「それは、わしにもわかりません。16年前のあの日、空が

輝いた。」


ー16年前ー


空で1番光っている星がアテナの目。

その星は瞳の形をしている。たまに目が動いてる。

真実は分からないが、昔からそう言われていた。

だか、ある日の夜。

突然アテナの目からは、世界の夜を光で包むほど輝いた。

その輝きはまるで、涙の様な形をしてこの地に零れてきた。輝きが消えたと同時に、アテナの目も消えてしまった。この光は、世界の人間が殆ど見たと言う。

そして、ここセントライト教会にアテナの涙は零れた。

眩しい輝きが消えると、そこには赤ん坊がいた。

神父は神の導きと信じて、その子を育てる事にした。

これが、『女神(アテナ)の涙(ティア)』


ー現在ー


「まぁ、わしも最初は女の子と思ってて、その日にナオミと名付けた。布羽織っとったし。そして、この教会の名前も合わせたんじゃ。聖書によると、最初の神セントライト。運命も感じたのう。」


ナオミが支度を終えて戻ってきた。

先程のワンピースの上にジャケットを羽織り、首元から羽が生えている!?


「羽なんか生えてたっけ?」

キーツがナオミの後ろにまわった。


「羽じゃないよ、剣だよ。」

ナオミの剣は両刃で刀身が長く、鍔の部分には羽が装飾されていたが、装飾というよりかは、剣から小さな羽が生えてるように見えた。え!?動いた!?


更にナオミの足元には、これまた見た事がない珍獣がいた。

「何この珍獣は?」

キーツが指を差して聞いた。


「クランは聖獣だよ!」

聖獣はかつて、神に仕えし神聖な動物。

だが、このクランは子ライオンの様な顔に、顔から生えた4本の短い足と尻尾。クランにも羽が生えていた。


「じゃあ!行ってきまーす!!」

ナオミは門の方まで急足で歩いて行った。


「で、では!預からせて頂きます!護衛は任せて下さい!」

キーツは神父に頭を下げた。


「キーツ君。ナオミは強いから護衛しなくても大丈夫だよ!」

神父は苦笑いをしながら答えた。


顔もそうだが、体の線も女子のように細く強いとはどういう事なのか?キーツは体を鍛えて騎士団団長を任される程に強いが、ナオミの強さとは何かわからなかった。

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