シャバの空気
翌日を迎えた…、時計がないので朝とは断言出来ないが、彼等が来たことで理解した。複数人で完全武装し手にはライフルを構えレーザーポインターで頭を狙われている。防弾チョッキ、顔まで覆ったヘルメット姿の看守達が俺を取り囲んでいる。
熱烈な挨拶ど〜も、こんな事しなくてもオレたち話せるだろ?軽口を飛ばしてみるが一言も話さない。
すると看守達が近づき首輪を付けてきた、しかし抵抗出来ない状態なので渋々受け入れる。装着が完了すると看守が一言。ハウンド初参加のお前にルールを説明する、一度しか言わないからよく聞くんだ。如何にもな隊長格の看守がルール説明を始めた。今回行うのはレースだ、各自一週間の釈放期間内に車を入手し、ここへ戻ってこい。それと今回は特殊ルールでチーム戦とし、常に2人行動とする以上。
何か質問はあるか?と言われ、聞きたい事が山程あるがひとまず…。俺は誰と組まされんだ?勿論俺が決めてイイんだろ?仲間選びは重要な事だ、間抜けな野郎と組んだらそれこそ泥船だ、だからこそ知っておかないと。
てめぇが選べる訳ねぇだろ?そもそも、お前と望んで組みてぇ奴は居ねぇよ!!だからこっちで用意した。
しかしお前のバディはもう用意している。そう告げられ、既に決まってしまっていた、こうなったら少しでもマシな奴である事を望むほかない。
おい、入ってこい!別の看守と連絡を取り、後ろの扉が開いた。そう呼ばれ看守2人に手錠をされ前に出てきたのは、まだ12.3〜くらいの年端もいかない子供だった。私はシオリよろしく、あなたがロッド?向こうの方から挨拶をしてきたが…。
ひとまず…、子供をバディにされそうになり、つい声を荒げ。俺をバカにしてんのか!こんなガキ何が出来るって!?看守に詰め掛ける勢いでまくし立てる、第一に子供になんてことをさせようとしてやがる。《人が死ぬんだぞ》そう心の中で叫び看守を睨む。
そう焦るなコイツは役に立つ、何せ厳重であったはずの機密情報をあっさりと盗んじまう、ハッカーなんだよ。
そう告げられ、信じられないといった感じで顔を見つめる、……何度見てもガキだ、何の変哲もない餓鬼それ以上でも以下でもない普通の子供。ここに収監されているのだから本当なのだろう。人は見掛けによらないと言うが、冗談はよしてくれ。
心とは裏腹に話は勝手に進んでいく、これから仲良くするんだ、お互いに半径30メートル以上離れたりすると、お前の首に付いている装置が爆破するから肝に命じとけ。そして勿論彼女の命も、お前達の行動次第でドカンと言う訳だ。
話を終えると、ロッドの拘束器具が外され始めた、久しぶりに身体が動かせる。外す過程で耳打ちしてきて。
"余計な事は考えるなよ?"そう釘を刺されてしまった。
残念で仕方ないが…銃で狙われている以上、頭の中で描いていた虐殺ショーはまた今度にする事した。
その後…看守に連れ出され、2人で刑務所内の通路を歩き。外に出た辺りを見渡すと車が用意されていて。乗るように看守に言われ、座席に座ると自動運転が搭載されていて好きな所に行けるらしい。
様々な候補がある中で、俺は迷わずセンブルクに行く事にした。




