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星は昴?ーそれでも僕は彼女を守りたかったー  作者: 村松希美


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エピローグ 星は昴、音は鈴




朝の光は、思ったよりも淡かった。


あれほど激しかった夜の気配が嘘のように、街はいつもの顔をしている。


救急車の音も、パトカーの光も、もうない。

ただ、日常だけが戻ってきていた。


それが逆に、不思議だった。

鈴は、病院の窓際に立っていた。

手には、包帯が巻かれている。

もう痛みは強くない。

でも、完全に消えたわけでもない。


(夢みたい)

そう思う。

あの夜が。

ビルの最上階が。

崩れた男の声が。

全部。


でも、現実だ。

廊下の向こうから、足音がする。

ゆっくり。

迷いなく。

扉が開く。


「……大丈夫か」

昴だった。

少しだけ疲れた顔。

でも、目はまっすぐだ。


鈴は、その顔を見て――

なぜか、少し笑ってしまった。


(生きてる)

それだけで、十分だった。


「うん」

短く答える。

それ以上の言葉は、いらなかった。


沈黙。

でも、気まずくない沈黙。


昴は窓の外を見る。

「終わったな」

その言葉は、確認だった。


鈴は少し考えてから、首を振る。

「終わったっていうより……」

言葉を探す。


「変わった、かな」

昴がこちらを見る。

鈴は続ける。


「私も」

「昴も」

少しだけ間を置く。


「たぶん、前と同じじゃない」

昴は、小さく頷く。

それは否定でも肯定でもない。

ただの理解だった。


鈴は窓の外を見る。

空は、やけに広い。


(守られた)

でも、それだけじゃない。

(守られただけじゃ、終わらない)

そう思う。


昴が静かに言う。

「怖かったか」

鈴は少しだけ考える。

「怖かった」

素直に言う。


「でも」

続ける。

「一人じゃなかった」

その言葉に、昴は目を伏せる。

少しだけ。


(俺は)

(それでよかったのか)

そんな迷いが、一瞬だけ見える。


鈴はそれを見て、小さく笑う。

「ねえ」

昴が顔を上げる。


「私ね」

ゆっくり言葉を選ぶ。

「ずっと、自分のことを“使う側”だと思ってた」

「守られる側じゃないって」

昴は黙って聞いている。


鈴は続ける。

「でも違った」

「ちゃんと怖かったし」

「ちゃんと助けられたし」

少しだけ息を吐く。

「ちゃんと、生きてた」

その言葉は、軽いのに重い。

昴は、ゆっくり言う。


「俺もだ」

鈴が見る。

昴は視線を逸らさない。

「ずっと、守られる側だと思ってた」

「でも違った」


一拍。

「守る方が……怖い」

鈴は小さく笑う。

「知ってる」

その一言で、少しだけ空気が和らぐ。


沈黙。

でも、今度は温度のある沈黙。


鈴は窓に近づく。

「ねえ、昴」

「ん?」

「私さ」

少しだけ迷う。


でも、言う。

「女神じゃなかったでしょ」


昴は一瞬だけ目を閉じる。

あの列車の光景が、よみがえる。

最初の笑顔。

誤解。

幻想。

そして現実。

「……違ったな」


鈴は笑う。

今度は、ちゃんと笑えている。

「でしょ?」

少し間を置いて、昴が言う。


「でも」

鈴が見る。

「女神じゃなくても」

「守る理由にはなる」

鈴の呼吸が、一瞬だけ止まる。


(それは)

ずるい言葉だった。

でも、あたたかい言葉だった。

鈴は視線を落とす。


「……そっか」

小さく言う。

その声は、少しだけ震えていた。


外では、鳥の声がする。

朝の音。

日常の音。


昴は窓の外を見て言う。

「星ってさ」

鈴が顔を上げる。

「バラバラに見えるけど」


少し間。

「本当は、引き合ってるらしい」


鈴は黙る。

昴は続ける。


「お前の名前、鈴だろ」

「うん」

「音だよな」

鈴は少しだけ首をかしげる。

昴は言う。


「星と音って」

「離れてるのに」

「なんか、似てる気がする」

鈴は、少しだけ笑う。


「なにそれ」

でも、その笑いは柔らかい。

昴は少しだけ照れたように視線を逸らす。

「知らない」

「でも、そう思った」


沈黙。

そして、鈴は小さく言う。

「じゃあさ」

「それでいいよ」

昴が見る。


鈴は続ける。

「星は昴で」

「音は鈴」

「それで、いい」


外の光が、少しだけ強くなる。

二人の影が、窓に並ぶ。

近くもなく、遠くもなく。

ただ、同じ方向を向いている。


何かが“終わった”のではない。

何かが“始まった”わけでもない。


ただ――

形が変わった。

それだけだった。


星は、散らばっている。

でも、引き合う。

音は、消えていく。

でも、残る。


その間に、二人は立っている。

静かに。

確かに。


それぞれのままで。






          (完)


読んでいただきありがとうございます。


草稿を入力してAIが書きました。


天笠昴は成長できたでしょうか?

小暮鈴は穏やかな日常を取り戻せたでしょうか?


小暮鈴の現実は女子高生にしては重いですよね。

これから、鈴は1人で抱え込まないで昴に相談することでしょう。



次回からの新連載は、さすらいのロザリーです。


こちらもよろしくお願いいたします。


高2の頃に初めて書いた未完成の小説ですが、AIで完成させることができました。



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