表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あなたを勇者にしてあげる 〜転生したと勘違いしている御曹司と偽世界を冒険中。なお全世界配信されてるから迫られても困ります〜  作者: nandemoE


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
84/99

パーティの紅一点


 そんな私たちの寸劇を見て、銃口を向けられたままのセラは軽く笑った。


「あはっ! すごいねリリアンさん……まるでヲタサーの姫じゃない」


「べ、別に好きでやってるわけじゃないニャ……!」


 だがセラには鼻で笑われた。


「で、どうする? このカオスな状況、どうやって収拾をつけようか……? お兄ちゃんも倒れちゃったし、そちらは銃まで持ち出して形勢逆転したつもりでいるんだろうしさ……オチをつけるためにも、私たちだけでゲームの続きでもする?」


「ゲームの続きニャ……?」


 私は眉をひそめる。


「忘れちゃったの? 私を倒して自壊コード装置を起動すればあなたたちの勝ち……それができなければ私の勝ち」


 セラはニヤリと歪な笑みを浮かべた。


「そうだ。いいこと考えた……私が勝ったら、リリアンさんのこと本当にネコ耳キメラにしちゃおうかな~?」


 それは洒落にならん!


 自らの遺伝子を操作するような狂気でヒステリックな科学者だ、本当にやりかねない!


 私は戦慄した。


「安心せよリリアン……たとえフラれようとも、このワシがお主には指一本触れさせたりはせんわい」


 慄く私をかばうように手を広げるセツ。


 ロイヤが倒れ、真実を打ちつけられたナオトが放心している今、セツだけが私を守れる存在だった。


「ワシがこのまま魔王を止めておく……そのあいだにお主は廊下を先に進み、自壊コード装置を起動せよ……それですべてが解決するはずじゃ!」


「わ、わかったニャ!」


 さすがにセラも銃口を向けられたままでは動けまい。


 ナオトが放心している状況でも、私が自壊コード装置を起動しに行くぶんには問題あるまい。


 私が廊下を奥に向かって駆け出そうとしたときだった。


「そう簡単にはいかないよ~? お~い、みんな~! 出ておいで~!」


 突如セラが大きな声を上げた。


 すると廊下両脇のドアからぞろぞろとサルキメラが現れ、たちまち行く手を塞がれてしまった。


「う、うそニャ……サルキメラがこんなに……?」


 当然、私の足は止まってしまう。


 最近はロイヤの活躍によってサルキメラ程度ならザコみたいな認識にさえなっていたが、あくまでそれはロイヤが人間離れしていただけであって、冷静に考えてみれば私たちはこの数カ月のあいだ、一体たりとも自分の手でサルキメラを討伐してなかったのだ。


 この現実世界にはレベルアップなんて存在しない。


 すなわち初めてサルキメラに向かい合ったとき、自分たちの力だけでは倒せなかったあのときの私たちのままなのだ。


「無理ニャ……あんなの私に突破できるわけがないニャ……」


 いや、ロイヤが倒れた今、非戦闘員だらけの私たちではサルキメラを相手にすることすらできない。


「くっ……さすがにあの数を処理しきるだけの弾数は持っておらんぞい……」


 くそ……唯一の突破口、セツの拳銃をもってしても強行突破は難しいようだ。


「あははっ! お兄ちゃんにすべてを任せてきたツケってやつだよね~?」


 セラは高らかに声をあげて笑った。


「でも安心していいよ? サルキメラたちは基本的に手出しはしない……ただ廊下を塞いでいるだけ。このゲームは魔王たる私を倒せるかどうかのゲーム。この私を倒せさえすれば、そのあとはすんなりと通してもらえるからさ」


「無理に押し通ろうとしたらどうなるニャ……?」


「ズルしたときは襲われちゃうよ~!」


 セラはケラケラと笑っていた。


「さぁ、どうする? 勇者パーティーらしく、ラストダンジョンで魔王と戦っちゃう?」


「どうしてそんなことをするニャ!」


「どうしてって……そうだなぁ、キメラになっちゃったリリアンさんを見れば、お兄ちゃんも気が変わるかもしれないでしょ……?」


 狂気すぎるだろ、このマッドサイエンティストめ……!


 私たちは戦慄しながらもセラと向き合わざるを得なかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。




 ▲▲高評価もお願いします!!▲▲
 ▼▼ついでにポチっと投票も!▼▼
 小説家になろう 勝手にランキング



■■■■■■ 書籍化のお知らせ ■■■■■■


『現実世界に追放された悪役令嬢はモブを育てる』


hyoushi
▲▲画像タップで【kindle版】へジャンプ▲▲

 アマゾナイトノベルズ様より配信中!



hyoushi
    ▲【ブックライブ】▲

hyoushi
   ▲【ブックウォーカー】▲

hyoushi
     ▲【楽天Kobo】▲


■■■■■■


『異世界トラック』
読みやすく地文も整え、新たにシナリオも追加しました!
アンリミテッドならタダで読めますので、よかったら読んでください!
hyoushi
▲▲画像タップで【異世界トラック(kindle版)】へジャンプ▲▲


■■■■■■ 書籍化のお知らせ(ここまで) ■■■■■■




 ▼▼なろうサイト内のリンク▼▼
超リアリティから超ファンタジーまで!
幅広いジャンルに挑戦しています!
よろしくお願いします! ↓↓

▼▼画像タップで【異世界トラック】へジャンプ▼▼
hyoushi
運と久遠……そしてトラックはHINU?



▼▼画像タップで【リビングデッド】へジャンプ▼▼
hyoushi
備前正義と笹石加奈子のイメージ




▼▼画像タップで【バスバスター】へジャンプ▼▼
hyoushi
セオンとナトリのイメージ



― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ