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乳がんとともに  作者: 蒼井 つばさ


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14/17

再入院

やっと涼しくなり始めた10月ごろ。

隔週往診の時だったか、別で発熱してだったか。


保育園への立て続けの見学で疲れが出ていたのか。

マスクをしていたとはいえ、何かもらって来たしまったのか。


ホームケアクリニックの看護師が訪問に来てくれたタイミングでの採血で、CRPという炎症の数値がかなり上がっていたらしい。

「すぐにでも大学病院に行った方が良い。」

と言われた。


すぐに予約をとって大学病院へ行き、外来の看護師にその旨を話す。

すると、大学病院の方にもホームケアクリニックから話がいっていたのだろうか。

医師の診察などもなく、すぐに声がかかり入院という流れになった。


入院の準備も、後から夫に持ってきてもらうように言われ、そのまま病室に直行ということになった。

ショックだったが、自分の目で保育園を見て決めたいと思っていたので後悔はしていない。


夏に退院した病室とは違ったが、2ヶ月ちょっとでまたあの白い天井と向き合うことになったのだ。


この時の入院期間は約1週間。

1日に4回の抗生剤の点滴。

1回約1時間程度。


以前入院していた頃とは違い、今回はいちいち看護師を呼ばずともピックアップ歩行器でお手洗いに行ける。

そのことは、看護師の手を煩わせることもなく、本当に気持ちが楽だった。


そんな入院中のある日。

入院2日目くらいだっただろうか。


夫と娘が面会に来てくれたくらいのタイミングだった。

急に病室内がバタバタとし始めていた。

不思議に思いながら、面会へ向かったのを覚えている。


その日の朝、向かいのベッドに入院してきた人がいたはずだった。

だが面会から戻ってくると、ベッドが片付けられ看護師たちが忙しなく行ったり来たりいている。


『何かあったんかな?消毒してる雰囲気もあったし、まさか…ね?』


と考えているところに、病棟看護師がやって来て言ったのだ。


「病棟内でコロナ陽性の患者さんが出ちゃったから、申し訳ないんだけど面会一切禁止になったの。」


ということだった。


咄嗟に

『あぁ、やっぱりか。』

と思い至る。


病院側ははっきりとは言わなかった。

だがこの状況から察するに、おそらく朝入院してきた患者さんのコロナ検査が陽性だったのだろう。

5類引き下げになったとはいえ、やはりまだ慎重になっていた時期だ。

仕方ないだろう。

そう理解はするものの、退院するまで娘に会えなくなってしまったのだショックだった。


夫の方にも、看護師からその話はあったらしい。

[仕方ないよね。]

というLINEのやり取りはしていた。


夫からは

[今日のりんさん]

と言って、娘の写真も送られてきていた。


そうして寂しい気落ちも乗り越えた週末。

退院前検査の採血で問題なければ、翌日退院と言ってもらえた。

幸い問題ないと診断をうけ、1週間という短いようで長い入院生活も終わったのだ。


とはいえ、夏に退院してから2ヶ月強で再入院になったのだ。

『油断していると、そんな風に短い期間でも入退院を繰り返すことになるかもしれない。』

と、思い知らされた出来事だった。


今でも高熱が出たり、咳がひどい時には

『また入院なんて言われたらどうしよう。』

と、そんな不安になる。


だが今のところ、肺炎を起こす事こそ度々あるが、その時以来再入院には至っていはいない。

そのことは本当にありがたいと思っている。


それに、病気で不自由も多い状況ではあるが、家で過ごせていることを大切にしようと思っていた。


…後に、入院の可能性を感じるようになるまでは…

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