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オズと召喚士  作者: 森ハム
第2章 〜 神様地上生活編 〜
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怒る少女とメガネの騎士

 先程まで、確かにユーフォニアの心臓は停止していた。傷口から炎が出たと思ったら、傷口は塞がり心臓が動き出した。ジャンヌはまだユーフォニアが不死身だという事を知らない……。

 ユーフォニアは再び炎を纏った。改めて見ると、その姿はとても美しく幻想的で、戦闘中でなければ見とれてしまう程だった。

 しかし、幼き故に戦い方はお粗末で、バカの一つ覚えの突進ばかり。だけど、威力は凄まじく、隕石を相手にする様だった。

 それでも、技量はジャンヌの方が数倍上手。威力を殺し、攻撃を無効化するのは容易かった。

 何度かそれを繰り返した時、等々嫌気が差したユーフォニアは、怒り任せに炎を放出した。

『もぉ〜、つまんない! つまんない! つまんない〜っ!!』

 辺りの気温は一気に上昇し、ジャンヌが手に持つ剣も熱を帯び、持つ事もままならなかった。

 それを見ていたゼブラは戦いの最中に抜け出して、ユーフォニアの元へと急いで飛んで行った。

『お鎮まり下さい、【姫様】!!』

 とっさの行動でユーフォニアを姫様と呼ぶゼブラ。

『もぉ〜っ!! 頭にキタ〜!! 全部燃えちゃえ〜!! 全部消えちゃえ〜!!』

 今のユーフォニアにはゼブラの声も届いていない様子。

『かくなる上はっ!!』

 ゼブラは心の中で謝罪をし、呪文を唱えた。すると、空は曇り始め、ユーフォニアに目掛け雷を落とした。

 雷はユーフォニアに直撃!!

 ユーフォニアからは炎が消え、再びその身体を地に落とした。

 何が何だかわからない牙王とジャンヌ。

 しばらくすると、ユーフォニアは目を覚ました。

『あれ? 私、どうしたの?』

 キョトンとするユーフォニアにゼブラは片膝を付き、頭を下げた。

『申し訳ありません。貴方には一度死んで頂きました』

 ボーッとする頭をフル回転させ、彼女は先程までの出来事を思い返していた。

『そっか、またやっちゃったんだ……。止めてくれてありがとう、ゼブラ』

 天使の様な少女の微笑みに顔を赤く染め、ゼブラは再び頭を下げたのだった。

 ようやく、息を切らせながら走り、牙王は追い付いた。

『……突然……どうしたんだ……?』

『………』

 何か言えない理由でも有るのだろうか? その問にゼブラは沈黙していた。

 ゼブラがゆっくりと立ち上がると、こう言った。

『それも踏まえ、我々に勝つ事が出来たら教えます』

『そちら側に付くのにも、何かしら理由が有るのだな?』

 ゼブラは沈黙した。しかし、何も語らずとも、その真っ直ぐな瞳が物語っていた。

 その姿勢に牙王は心を打たれ、漢として恥じぬ戦いをしようと心に決めた。それに釣られる様に、ジャンヌの心の迷いも消えた。

 残す時間もあと僅か、決着の時は近づいていた。


ー 制限時間 残り3分 ー

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