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オズと召喚士  作者: 森ハム
第2章 〜 神様地上生活編 〜
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二人の追跡者

 アックスとの戦いにより騒がしくなったため、二人の堕天使達が駆け付けた。しかし、その時には既に、政宗達の姿は無く、倒れたアックスと荒れ果てた部屋だけが残っていた。

『騒がしいと思えば、またアックスですか……』

 メガネの男、名は【ゼブラ】。アックスとは真逆で何処か大人しそうな雰囲気を醸し出している。高身長で瞳は蒼く、セミショートの金髪だ。

『もう〜、一人で遊ぶなんてズルい事するから天罰が下るんだよ〜』

 もう一人の堕天使、名は【ユーフォニア】。見た目は、まだあどけない少女と言った所だろうか。肌は白く水色のロングヘアーだ。

『堕天使が天罰ですか……』

 ゼブラは笑った。

『でも、誰がやったんだろうね〜?』

『本当に天罰かもしれませんよ』

 メガネをクイッと上げ、部屋の隅に有る壁の穴を見詰めて言った。

 その頃、政宗は身を隠しドロシーと共に身体を休めていた。

『思ったより手強かったな……』

 壁に寄り掛かり座り込みながら政宗は言った。体力を消費しすぎ、汗がダラダラと流れていた。

『ドロシー……ありがとうな』

 アックスとの戦いに手出ししなかった事への感謝の気持ちだった。どうしても一人で戦いたかった政宗は、ドロシーに陰から見守ってくれる様頼んでいたのだ。

『途中ハラハラしたけど、政宗君なら勝てるって信じてた。ホント強くなったね……』

 ドロシーは、誇らしい反面、少し心配していた。普通の人間が強い力を手にしたのだから当然だろう。

『これからどうするの?』

 ドロシーが政宗に問うが返事が無かった。ふと、政宗の方を見るとウトウトと眠そうにしていた。

『少し寝てて良いよ。何かあったらすぐに起こしてあげるから』

 それを聞いて政宗は安心して眠りについた。敵地の中だというにも関わらず、スヤスヤと安らかな寝顔だった。

 しばらくすると、少し離れた所から声が聞こえてきた。

『お〜い、誰か居る〜?』

 少女の声だ。

『誰か居る? と聞かれて居ると答える敵は居ませんよ』

 もう一人居るようだ。

 声は次第に近付いてくる。本来なら政宗を起こすべきなのだろうが、少しでも休ませたかったドロシーは、政宗をおぶさりその場を離れた。

『あれ〜? 誰も居ないよ?』

 二人は先程までドロシー達がいた場所まで辿り着いたが、そこには誰も居なかった。

『どうやら、そんな遠くには行ってないみたいですよ?』

『何でそんな事が分かるの?』

 ユーフォニアはゼブラに問う。

『床を触ってごらん?』

ゼブラに言われた通りにユーフォニアは床を触ってみた。

『あっ!! あったか〜い』

 無邪気に喜ぶユーフォニア。

『そうです。温かいという事は、さっきまで人がそこに座っていたという事ですよ?』

 それを聞いたユーフォニアは、尊敬の眼差しでゼブラを見つめていた。

『流石メガネだね。何でも知ってるね』

『メガネは関係ありませんよ。それでは、再び探すとしましょうか』

 そっとユーフォニアに手を差し伸べるゼブラ。

『見付けたら褒めてくれる?』

『勿論、褒めてあげますよ』

 ユーフォニアは鼻息を荒くして張り切りだした。

『じゃあ、ユーフォニア頑張る!!』

 二人の追手から逃げたドロシーが辿り着いた先は行き止まりだった。声はすぐそこまで来ていた。ドロシーは焦った。政宗をそっと床に置き、身構えた。

『ほら、近くに居ましたよ』

『本当だ。流石メガネ!』

『ですからメガネは関係ありませんよ』

 微笑ましい二人だが、敵である以上油断出来ない。

『侵入者め〜、覚悟しろ〜』

 飛び掛かろうとするユーフォニアの腕を、掴むゼブラ。その瞬間、ドロシーと二人の間の壁が破壊された。

『どうだ!! こうすりゃ中に入れるだろ!!』

『ここが、敵地である事を忘れていないませんか?』

『待って下さい。生体反応が4つ有りマス』

 ドロシーは驚いた。聞き覚えの有る声がしたからだ。

 穴の空いた壁の先には牙王達が立っていた。

『ドロシー様!! 大丈夫ですか? 怪我などは有りませんか?』

 レイはすぐにドロシーへと駆け寄った。

『おやおや、皆様揃って侵入とは……。些(いささ)か穏やかじゃ有りませんね』

 ゼブラからは禍々しい闘志が溢れ出していた。

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