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オズと召喚士  作者: 森ハム
第2章 〜 神様地上生活編 〜
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漢の友情

 雫奪還を決意したドロシー達。しかし、政宗は未だにショックから立ち直れていなかった。

 そんな時の事、突然ドロシーの元へ一人の天使がやってきた。

『ドロシー様、大変です!たった今、堕天使の一人が地上で暴れているとの情報が!!』

 さっそく雫の手掛かりのお出ましだ。

『私達が行ってきます』

 ジャンヌとジーク、そしてレイの三人は地上へと向かった。牙王は何故か地上へは行かなかった。

『なぁ、ドロシーよ。政宗の妹ってのは可愛いのかい?』

 牙王が突然そんな事を聞いてきてドロシーは驚いた。その時、僅かだが、政宗の耳がピクリと動いた。

『えぇ……可愛いと思うわ』

 動揺しながらもドロシーは質問に答えた。すると、牙王は大声で笑いだした。

『そうか、そうか。それならなんとしても助けねばなぁ。そしたら嫁にでも貰うとするか』

 上機嫌の牙王をよそに、政宗の身体はプルプルと震えていた。

『嫁に貰ったら政宗の事も【お兄ちゃん】と呼ばなきゃならないな。宜しくな、お兄ちゃん!』

 笑いながら政宗の肩をポンポン叩くと、政宗は牙王にいきなり飛び掛かり、両手で牙王の襟元を掴んだ。

『テメーッ、さっきから言いたい放題言いやがって!!誰がお兄ちゃんだ!!誰がっ!!』

 すると、牙王はフッと笑うと真剣な表情で政宗を見つめた。牙王はいつまでもシャキッとしない政宗を見兼ね、ひと芝居うったのだった。

『なら、お前が助けてやれ。いや、お前が助けなきゃならないんだ』

 ゆっくりと政宗は牙王から手を下ろすと、スタスタと歩き出した。突然歩みを止め牙王の方へと振り向き叫んだ。

『牙王、俺を一発殴れ!!』

 ニヤッと笑いながら牙王は、腕をグルグル回し始めた。

『良いか?手加減はしないぞ?』

『あぁ、頼む』

 すると、政宗の顔面目掛け牙王の拳は飛んでいった。牙王の一撃はとても重く、政宗の身体は吹っ飛び、壁にめり込んでしまった。政宗から魂出かかっている。

『ゴメンッ!!やりすぎた!!』

 慌ててドロシーは、意識のない政宗に治癒魔法を使った。

『痛たたっ……マジで本気でやってくれるんだもんなぁ〜』

 頬を手で擦りながら政宗は言った。

『ホントに悪かった』

 必死に牙王はペコペコと謝った。政宗はどこか遠くを見つめるような目をして言った。

『きっと、アイツは……雫はもっと痛い思いをしたんだよな……』

 そう言いながら胸のあたりをギュッと掴んだ。

『ありがとう、ようやく目が覚めた』

 政宗は立ち上がった。彼の瞳にはもう迷いは無かった。

『さて、みんながやられているといけないから、そろそろ俺達も地上へ行くとしますか』

 そんなバカなと三人は笑いながら地上へと向かった。

 しかし、そこで三人が目にしたのは、高笑いをしている一人の堕天使と、ボロボロにやられている仲間達だった。

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