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オズと召喚士  作者: 森ハム
第1章 〜 異世界召喚編 〜
59/112

圧倒的な力

ー 遡ること数十分 ー



セオドラは朱雀の光により本来の力を発揮出来ずにいた。

それでも青龍は容赦なくセオドラを襲った。

『あ、明るいの、い、いや!』

セオドラは逃げる。

暗闇を求め走り出した。


青龍は街の樹木の根っこを自在に操る。

セオドラの足を根っこで絡め取り捕獲した。


『な、何で私が、青龍なの〜!?』

青龍は東を司るとされている。

しかし、東の魔女エヴァノラは西の白虎を選択した。

彼女には何か考えが有った訳ではなく、ただ一番強そうな見た目の青龍を選ばなかっただけなのである。


捕獲されたセオドラは必死に魔法で炎を出すが辺りが明るいが故に手のひらサイズの小さな炎しか出せなかった。

まして、闇を照らす炎はセオドラの苦手分野でもあった。

それでも足元の木の根からはなんとか解放された。


再びセオドラは走った。

建物と建物の間の隙間は光が射していない。

なんとかそこへ逃げきれば勝機は有る。

必死に建物の隙間を目指した。


『ようやく暗闇に辿り着けたか』

建物の間に辿り着いたセオドラは息を整えると急に威勢が良くなった。

『我をここまで苦しめた事は褒めてやろう。しかし遊びもここまでだ!!』

そんな前フリのせいでセオドラの居場所を見失っていた青龍はセオドラの居場所に気付き建物を破壊しながら突っ込んできた。


『さて、貴様の命もここ、こ、こ、殺さないでぇ〜』

建物は破壊され台詞の途中で光が差し込んでしまった。

またセオドラは逃げ出すが木の根に再び捕獲されてしまった。

今度は先程と違い両腕両足を掴まれている為、炎を木の根に当てる事すら出来なかった。


青龍の顔の高さまで木の根は伸び、青龍の目の前にセオドラは差し出されてしまった。


青龍は大きく口を開いた。

もう一巻の終わりと覚悟したその時だった。

急に突風が吹き荒れ青龍の口へと先程破壊した建物の瓦礫が吸い込まれていった。

そのおかげで木の根は緩み逃れる事が出来た。


しかし、青龍は口から異物を吐き出すと再びセオドラに襲い掛かってきた。

次の瞬間、辺りは急に暗くなっていく。

グリンダが朱雀を倒したのだ。

先程の突風はグリンダが朱雀と戦っている時の魔法による影響だった。


水に濡れたパンが新しいパンと代えた時の様に、暗い所のセオドラは明るい時のセオドラに比べ魔力の量はケタ外れだった。


『我をコケにしてくれた罪は重いぞ』

そう言ってセオドラはギロッと目を光らせ青龍を睨み付けた。

セオドラの魔力に圧倒され青龍は動く事すらままならない様子。


セオドラが右手を掲げ指をパチンッと鳴らすと青龍は地面に落ちてきてめり込んでゆく。


ー 重力魔法 【グラビティ プレス】 ー


圧倒的な力の前に限界まで青龍は潰され、一瞬で息絶えてしまった。

他の三人の魔女の言っていたセオドラの強さとはこの事だったのか…。


セオドラが青龍に勝利した事で四聖獣は全て片付けた事になる。


残すは安倍晴明ただ一人…。

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