牙王 VS マーリン
政宗達を先へと向かわせ一人残った牙王だった。
相手は友を殺めた仇のマーリン。
マーリンは死者を操り戦いを挑んできた。
そして死者の中には友のロザンの姿も有った。
『貴様一人でこの数を相手にどれだけ持つか楽のぉ』
確かに一体一体は対した事は無かったが多勢に無勢、このままではジリ貧だ。
それでも前へ、マーリンの元へと敵を倒して進んだ。
『これはどうじゃ?』
死者を巻き添えに雷を放った。
マーリンにとって死者は只の道具でしかなかった。
そんなマーリンを牙王は許せなかった。
牙王の怒りは頂点へと達した。
『死者を弔う事もせず道具として扱う貴様だけは絶対に許さん!!』
牙王の勢いは更に増したが友のロザンが行く手を阻んだ。
『すまない…。すぐに楽にしてやるからな』
ロザンは死して尚剣技は衰える事無かった。
次の瞬間ロザンの剣は牙王を斬り刻んだ。
『やはり死者といえど友が相手では心に隙も産まれよう』
牙王を斬ったロザンの目からは涙が流れていた。
『聴こえているか…?死者の声が…、死して尚抗おうとする魂の叫びが…、貴様に聴こえているかーーーっ!!』
牙王は立ち上がりながら叫んだ。
それを嘲笑うかのようにマーリンは言った。
『何を言い出すかと思えば戯言を。死者が喋るわけ無かろう』
マーリンは炎を放ち死者共々牙王を包み込んだ。
『どうじゃ?死人共は熱いと言っておるか?ん?』
マーリンは笑っていた。
『これ以上の死者への冒涜は許さん!!』
『許さんだと?この数を相手に何が出来る?』
フッと牙王は笑いその場で力み始めた。
『何をする気じゃ?…まさか貴様!!や…やめろ』
『共に行こうじゃないか。文字通り土に還ろう!!』
全力で地面を殴りつけた。
地面は崩れ落ち牙王とマーリンは死者と共に湖の底へと消えていった。




