敗北…そして進化へ
『トトッ』
『トトッ』
暗闇の中、誰かがトトを呼ぶ声が聞こえた。
この声にトトは聞き覚えがあった。
政宗とドロシーの声だ。
意識は有るが身体は動かない。もう死ぬのかと思うと、とても寂しかった。
(そういえば前にも似たような事が有ったな…)とトトは思った。
(そうだ…この時代に来る前だ…)
天界と魔界の戦争でトトは命を落とした。
(…僕は一度死んでいる)
(あの時僕は願った)
(もっとみんなと一緒に居たい)
トトは思い出した。トトの願いは叶いこの時代に呼ばれたのだった。
(まだ、みんなと居たい…。最後にもう一度だけチャンスが欲しい…)
トトがそう願うと暗闇は晴れた。
『トトッ!目を覚ましたか!?心配したぞ』
『トトッ!』
そこには政宗とドロシーが居た。
『僕は…』
トトはオーディンの放ったグングニルにより、重傷を負ったが一命を取り留めた。
『オーディンは…?』
『ジャンヌがなんとかしてくれている。だが、そう長くは保たないだろう…』
それを聞くとトトはフラつきながら立ち上がった。
『まだ立っちゃ駄目!』
ドロシーがトトの肩を支えるが、トトはドロシーの手を退かした。
『僕はまだみんなと居たい…こんな所で終わらせたくない!!』
トトはウルフ化した。いや、少しいつもとは様子が違っていた。
黒い毛は蒼く耀き、白い毛は白銀に。
牙と爪も鋭く大きくなっていた。
トトは進化を遂げた。




