貧民村と赤髪の男
この世界の事を政宗達は忘れていた。そう、この世界には太陽は無く有るのは人口の太陽だという事を。
『毛皮要らなかったじゃないか』
無駄な出費をしてしまった上に荷物が増えてしまったのだった。
『なんで店員は何も言わずに売ってるんだよ』
『儲かるからじゃないの?』
そんな愚痴をこぼしながらながら歩いていると小さな村が見えてきた。
村にはボロボロの衣服を身に纏い痩せ細った人達ばかり居た。建物も見るからに雨漏りがしそうなほど屋根も崩れかけている物ばかりだった。今まで見てきた街や村と違い随分と貧しい村のようだ。政宗達を見つめる人々は物欲しそうな顔をしていた。
『あの、ここはもうギリキン領内かしら?』
ドロシーは村人へ聞くと何も応えてはくれなかった。代わりに毛皮を指差していた。
どうやらソレをくれたら教えてやる。と、いうことらしい。
邪魔なだけなので別に渡しても構わないのだが、それがキッカケで人々が群がってせびってくる可能性もなくはない。
可愛そうだが今の政宗達には何もしてやれなかった。
政宗達が村を出ようとすると村の外から一人の男が大荷物を持ってやってきた。体は大きく約2m位の身長でこの時代にしては珍しくガッチリとした筋肉質の男だった。髪は真っ赤でまるで炎をイメージさせる。
『オジサンまた来てくれたの?』
子供達が男の元へと続々と集まってきた。男は子供達に笑い掛け荷物を降ろした。荷物の中身は大量の食料だった。
『さぁ、みんなで食べなさい』
次から次へと村人達は集まり食べ物を貰っていた。人々は笑顔を取り戻した。中には拝んでいる人も居たのだった。
『旅の御方よ』
男は政宗達に話し掛けてきた。
『今のギリキンへは行かない方が良い』
『ギリキンで何か有ったの?』
『国王が代わって以来、国の税金は上がり何処へ行ってもこの村の様なありさまだ用が無いなら下手に関わらない方が良い』
『すまないが、そうもいかなくってね』
『何か訳ありの様だな……』
政宗達は男に事情を話すと男は
『他の国とは違ってこの国は魔女の国じゃないんだ。俺が魔女の所へ案内してやろう』
政宗達は赤髪の男に魔女の元へと案内してもらう事にした。
村を出る時に男は人々に感謝され笑顔で挨拶をしていたが村を出ると何やら思いつめた顔をしていた。
『なぁ、オッサンどうかしたのか?顔色悪いぞ?』
『あぁ、すまねぇ大丈夫だ』
無理に笑顔を見せているのが誰にでもわかった。
『話してみろよ。少しは楽に成るかもしれないぜ?』
『そうですよ、もしかしたら僕達が力になれるかもしれません』
『じゃあこの辺で少し休憩しましょ』
静かな草原の木陰で休む事にした一同はその場に座り男の話を聞くことにした。




