ウキウキショッピング
次の目的地は北の国【ギリキン】。そこにも魔女が居るんだとかで、とりあえず向かう事にした政宗一行。
北の国というだけあって寒いに違いない。それにジャンヌの武器も何とかしなければならないという事で、とりあえず街で買い物をする事にした。
エヴァノラが旅費を少しくれていたので装備を揃える事が出来たのだ。
『そういえば、この時代に来る前の服ってグリンダの城に置きっぱなしだったな』
グリンダの城で世話になっていた時に、政宗達は着替えていたのだった。
『ま、私は無くなっていたとしても困らないから構わないわ』
『俺は困る』
政宗がこの時代に来た時は、下校途中だったため制服のままだった。
今ではこの時代の服装で、如何にもファンタジー世界みたいな服装だったが、ズボンに関してはオーダーメイドでないと入らなかった。この時代の人間は細いのだ。
ドロシーが政宗の腕を組んで歩こうとすると、ジャンヌから指摘を受けたのだった。
『例え神といえどそれはいささか問題ではなかろうか?』
ジャンヌの目が恐かったがドロシーは平然としていた。
『え? 私は別に気にしないよ?』
『いや、そうではなく……』
口籠るジャンヌはモジモジしていた。
『その……なんというか……ズルい……というか、羨ましい……』
政宗の袖を持ち上目遣いのジャンヌは、政宗より年上なのだがどこか幼くも見えた。
『ちょっと私の政宗君なんだから気安く触らないでよ』
そう言って政宗の腕を引っ張るドロシー。
『神が相手でもこれだけは引けぬ』
ジャンヌも負けじと政宗の腕を引っ張った。
『ちょっ! おい! 痛いんだけど!』
両サイドから引っ張られ痛がる政宗。
『青春だなぁ……』
それをただ見ているだけの未だ鎖に繋がれているトト。
街の人々は何事かと見入っていた。
『このままでは買い物が出来ないので男女別行動とする』
政宗とトト。ドロシーとジャンヌ。この二組に別れる事を政宗は提案した。
『異議あり』
ドロシーがすかさず手を上げた。
『はい、ドロシーさん』
『政宗君といっ』
『却下』
ドロシーが言い切る前に政宗は言った。
『同じく異議あ』
『却下』
ジャンヌが異議を唱える間もなく却下を下した。
『じゃあそれぞれ買い物へ出発! 買い物が終わったら中央の噴水広場に集合って事で』
意気揚々と買い物へ出掛ける男性人二人に対し、しぶしぶ別行動で買い物を始める女性人二人だった。
『なぁトト、寒さ対策ならこんなのどうだろう?』
毛皮の厚手のコートを手に取った。
『良いと思いますよ。僕はいざとなったらウルフ化しますから必要有りませんが』
こういう時は便利だと思った。
『俺は武器とか必要無いけどトトは何か必要か?』
『いえ、僕は肉弾戦が得意ですし爪も有りますから』
あっさりと男性陣の買い物は終わってしまったのだった。
女性陣はというと……
『ハァ……政宗君と買い物したかったぁ〜』
まだブツクサ言っているドロシーとは裏腹にジャンヌは
『神様、こんなの似合うんじゃないですか? いや、こっちも捨て難い』
なんだかんだで神様大好きっ子のジャンヌ。
『とりあえずジャンヌの武器を見に行きましょうよ』
仕方無いって感じでドロシーは気分を切り替え、買い物を楽しむ事にした。
『所でジャンヌはどんな武器が良いの? やっぱり剣?』
『そうですね〜、一通りは扱えますが……』
ジャンヌの目にある物が目に泊まった。
『これが良いな』
ジャンヌは手に取った。
『えっ!? これにするの?』
ドロシーは目を疑った。
『はい、これ下さい』
ジャンヌはニコニコしてその武器を買った。その武器とはハルバードだった。槍と斧が合わさるこの武器は、とても重く使いこなすのも困難な武器である。しかし、ジャンヌは大層気に入ったらしい。
『何でこの武器を選んだの?』
ドロシーが聞くと嬉しそうに微笑みながらジャンヌは答えた。
『十字架に似てるからです』
少し不安を抱くドロシーだった。
そんなこんなで買い物を終えた四人はギリキンへ向かう……つもりだったが、いつの間にか暗くなってしまっていたので、もう一夜城で過ごすのであった。なんだかんだで楽しくお買い物ができました。




