再び
マンチキンへと向かう政宗達。
『囚われているガーディアンってどんな奴だろうな?』
『誰かは解りませんが、それぞれ特徴に合わせて称号が有ります。ですが、僕はそれをあまり言いたくないです……』
何やら訳ありなのかトトから重い空気が漂ってきた。
『言いたくないなら無理には聞かないけど……』
余計に気になってしまってソワソワしだした政宗とドロシー。
『称号なんて有っても無いような物だよな』
『そうね、称号なんて有っても無くても』
チラチラとトトの方を見ている二人に仕方無くトトは呟いて答えた。
『……んです』
ボソッとトトが言ったが、二人には上手く聞き取れなかった。
『僕の称号は愛犬です』
二人はトトに悪いと思い笑いを堪えるがつい政宗は吹き出してしまった。
『誰だよ! そんな称号与えたのは』
トトは静かに政宗を睨み付け
『オズ……貴方ですよ』
『俺!?』
その瞬間政宗は固まり笑いは止まった。だがトトの視線は冷たいままだった。
『良いんです、どうせ僕なんて所詮は只の犬っころですから……』
『あっそうだ! 俺にも称号が有ったりするのかなぁ〜なんて』
沈み込むトトを何とかしようと必死だった。
『……有りますよ』
『お、俺は何かな〜?』
『ちっ、大魔法使い』
舌打ちをした!? それと愛犬と違ってまともだった事に驚いた!
『魔法使えないくせに何が大魔法使いだっつの……』
トトはそう言って唾を吐き捨てた。
普段大人しいだけにトトのお怒りモードはとても恐かった。
『まぁ、僕なんてまだマシな方ですけどね』
二人はとりあえず深く追求するのは辞めておいた。
しばらく道のりに進むと小さな村に辿り着いた。
その村は小人達が暮らしていた。マンチキンの入り口へと辿り着いたのだった。
小人達は何やら忙しそうに荷物を運んでいた。
『お〜い、これで荷物は全部運び終わったか?』
『ちょっと待ってくれ、最後のこの一つが重くて動かん』
困っているようなので政宗はヒョイっと軽々と持ち上げ運んであげた。
『悪いな旅の方、手伝ってもらって。助かったよ』
『別にこれぐらい構わないよ。それよりこの荷物は何なんだ?』
『エヴァノラ様の城に客人が来ているそうなんだが、その客人が大勢いて、よく食べるらしくて食料の配達を頼まれたのさ』
どうやらエヴァノラに荷物を届けに行くらしい。これは利用できそうだと考えた。
『こうも荷物が多いと大変だろ? 俺達も手伝ってやるよ』
『すまんなぁ、助かるよ』
『ま、気にすんなって。旅は道連れ世は情けって言うからな』
こうしてエヴァノラの城へ侵入する手筈は整った。
『ところで、客人ってどんな人なんだ?』
『エヴァノラ様の姉のセオドラ様の部下なんだが大勢でお見えになったとかで』
大人数が相手では分が悪いので、とりあえず城の中を確認してから一度出直す事に決めた。
『さぁ、城に着いたぞ』
城の門を潜り中に入って行くと何処からか聞いたことの有る声が聞こえてきた。
『いやぁ、それにしてもセオドラ様もさぞ喜ぶ事でしょう』
『親父があの二人を取り逃がした時は怒られたもんなぁ』
『ええぃウルサイわ!元はと言えばオマエが悪いんじゃ』
声がする方をそっと覗いてみるとそこには、いつかの盗賊達が居たのだった。




