姫役ご遠慮!
「えー、えー、出し物勝手に決めないでください」
「えー七瀬さんそこに、ツッこむ?」
「いえ、いえ、とりあえずどうして私はこんなことに・・・」
やぁ。こんにちは、シグちゃんです。
ただいま、絶賛コスプレ中です。
和をモチーフとしたカフェをやろうということで、文化祭の出し物は勝手に決まっており、衣装もかってに決まっており。
和服メイドさんになっております、私。
隣の、二宮氏は軍服がすっごくにあっております。その、軍服に和要素入ってます?
その、疑問が口に出ていたらしい。
「ん、ここー」
そういって、指さすのは日の丸。
「ちっさ、ちっさ!」
でも、眼福モノです。無意識にカメラをもってシャッターを押しても関係ないですよね?それにしても、勝手に決められていてもいいですね、女子のみなさま可愛いです!
「みなさん、うん!写真とりますよー!」
撮り終わって、使命感が縮小したときカシャリとシャッター音が響いた。
「むぅ?」
「シーグちゃん、カワイイ格好してるねぇ」
「ひぃ!来ないでくださいまし!」
「わーずるいなー功はー。同じクラスが良かったー!」
出し物準備時間の校内は喧騒に包まれているが、ここだけなんか静けさが広がった。
「あーカワイイねぇ。お持ち帰りあり?」
「なしです!」
そういって、まじまじと彼を見てみる。櫂氏は、王子の格好をしているではないですか!ほほほ、眼福!写真に収めました、無意識に。はは、無意識って怖いね。
「舞台か何かですか?」
「そう、姫役がまだ決まってなくてねー」
そういえば、彼は演劇部でしたっけ?
「これがあるから、クラスの出し物手伝えないからさーでも、お化け屋敷っていってたからたぶん俺はいなくても大丈夫だよねー」
そうにこにこ、笑う彼はきっと、イケメンお化け役をクラスの女子からさせられるだろう。
「姫役、見つけたら連絡しますねー」
きっと、君にふさわしい姫役を見つけて差し上げますよ。さすがに、妹とは恥ずかしいでしょう?
「いや、大丈夫。見つけたからー」
え、なにこの嫌な予感!
「連行しまーす!」
ひょいっと担ぎあげられた私は、新聞部!
「無理無理無理!私は当日撮影で忙しいんですぅ!」
「大丈夫大丈夫!部員はたくさんいるでしょ?」
たしかに、いるよ。いすぎってくらい、いるよ。でも、でも、でも!
「大丈夫、舞台裏撮影したら?」
にっこり言われたら、照れますね。じゃなくて、そのあとに続く言葉にやられた。
「・・・・雪野春日先輩いるよ?」
に、ノックアウト!
ま、幻の舞台女優先輩!
雪野春日先輩は、演劇好きの演技バカでも有名な愛らしい顔の先輩だ。彼女を見ることができるのは、演劇部か授業中くらい。探しても、探しても、みつからないくらいに幻な先輩に会えるときいて私は興奮のあまり、
「で、姫役するよね?」にっこり笑顔つきのその言葉に
「はい!」って、元気よく返してしまった。
気付いたら、演劇部女子の皆さまに和メイド服を脱がされ採寸。とりあえず、これ着てみてといわれて豪奢なドレスを着せられたところまでは覚えてる。けど、気付いたら家のベットの上で朝を迎えてたってどういうこと?!




