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ヒロインは、どなた?
「あの、女。やっぱり、転生者?それしか、ありえないわ…物語がイレギュラーになったのも…すべて、すべて、あの女のせいだわ!」
ジッと七瀬梓薫を見つめる影。
彼女は、元主人公だったのだ。
しかし、なぜかこの周は次々と七瀬梓薫の周りに攻略対象が集まる上に、少しプラトニックから外れてる。
とくに、梓七櫂。
それが、羨ましくて仕方のない彼女。
「…私は、手を繋ぐ程度だったのに!どうしてよ!」
彼女は、なぜか学校内に入ることができない。そのため、邪魔をしようにもできないのだ。
「………なんで、あの女なの!」
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七瀬梓薫は、ふと思う。
スキンシップ多いな、と。
プラトニックじゃ、なかったですか?
「……むぅ、それはこの際だから置いておこう」
彼女は、考えるのを諦めた。
そして、戸棚から分厚いアルバムを取り出す。
「……はぅっ、いいこのスチル!あーもっと撮ればよかった」
いくら、転生者でモロ逆ハー狙いだった主人公でも!スチルは、最高だな。と、彼女は思う。
どうして、主人公は現れなかったのか、まだまだ、分からない。
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「可愛いな、やっぱり…私は《七瀬梓薫》派だもんね」
ふふふ、ととある女がほほえむ。
「梓七櫂、あなたガンガンいきなよ?私、あなた推しだもんね」
物語は、急速に進み出していた。




