⑦ 次は鷹志と
「ああ、ユリちゃん、ジャンヌさん、お帰りなさい。」
鷹志から声を掛けて来た。
「鷹志、ビートルの改修ありがとう。おかげで安心して上空まで出られたわ。」
由理子から、感謝の言葉が述べられる。
「そりゃあ、良かった。早速役に立って嬉しいよ。」
「……ねえ、次はまた、鷹志と行きたいな。」
「ああ、うん。とりあえず、研究も一段落したし……いいよ。」
「やったあ!どこにしようかなあ。」
「あのう……じゃあ、私はコレで……。」
フェードアウトしようとするジャンヌ・ダルク。
「ジャンヌも一緒に……三人で行きましょう?」
引き留める由理子。
「えっ、お邪魔じゃないんですか?」
「いいのよ。鷹志がアナタのファンだし、剣士が一人仲間に居れば、イザという時に安心だしね……でしょ、鷹志?」
「……ああ、うん。それはもう……ユリちゃんさえ良ければ。」
「決まりね。次の日曜日にしましょう。」
そんな感じに、次の予定日が決まった。
次の日曜日は、翌々日だったので、あっという間だった。
例によって、三人で地下駐車場に向かう。
緑色の、フォルクスワーゲンビートルの前だ。
「今日は久しぶりに、僕が運転するよ。」
鷹志がそう言って運転席に座り、由理子が助手席、ジャンヌは後席に収まった。
「今日は、以前から僕が気になっていた事件の調査に付き合ってもらうね?」
鷹志は二人の女性にそう言うと、センターコンソールパネルに、目的地の座標を、以下のように打ち込んだ。
西暦1626年5月30日
時刻09時00分
北緯39度54分
東経116度21分
「じゃあ、行こうか。ああそうだ。みんな、このサングラスをかけておいてね。」
彼はそう言うと、サングラスというよりはむしろ、ゴーグルに近いものを二人の女性に手渡し、自分も同じようなモノを装着した。
(何だか、宇宙戦艦ヤマトで、波動砲を撃つ時に、着けるヤツに似てるな。)
由理子は思わず、そんな連想をした。
そしてまた、鷹志はいつもの手順で出発したのである。
到着した先は、とある城の上空だった。
「ちょっと、大きな音がするから、心の準備をしてね?」
鷹志が言うが早いか、突然、辺り一面が眩しいくらいに明るくなり、続いてドーンとか、バーンとかいった、表現しきれないような、とんでもない轟音が起こった。そして目の前に、見る見る巨大なキノコ雲が湧き上がったのである。




