↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/76

第15話

昨日新たにブックマークを頂き、ありがとうございます。

 初めて王都についた翌朝。俺は早速屋敷の整理整頓に勤しんでいた。


 整理整頓スキルを授かってからというもの、俺は掃除や断捨離が大好きになってしまっている。もはや、ライフワークと言えるだろう。


 ピカピカの床や壁を見ていると恍惚とし、今にも空へ飛び立っていきそうな夢遊感に浸ることが出来る……。


 突然、バタンとドアを開いて入ってきたツインテール筋肉ロリのお陰で、俺は現実の世界へと引き戻された。


「ちょっとぉ! 私の部屋に勝手に入ったでしょ!」


「おやおや、お寝坊さんのリミュ様ではないですか。おはようございまする」


「おやおやじゃない! 私の魔物の生首コレクションをいじったでしょっ……て、私の髪の毛に触るなあ~!」


「ぐほおっっ!」


 鳩尾に痛烈な蹴りを喰らってしまった。可愛らしいピンクのネグリジェからは想像もつかない程の威力だ。


「な、なにをする! 寝癖で髪の毛が乱れていたから、整えようと思っただけだろ!」


「それはただのセクハラよ、セ・ク・ハ・ラ! ともかく、私が討ち取ったオークジェネラルの生首の剥製を散髪したのはケイブよね? なんてことしてくれるのよぉ!?」


「前から気になっていたんだよ。髪の毛がボサボサなことに。死者は身綺麗にして弔うもんだと母方のお婆ちゃんも言ってたぞ」


「どこのオークジェネラルが、髪の毛を綺麗に切ってるのよ! そんなことされると、戦いの生々しい臨場感が無くなるのよ……っ! だから、私の髪の毛に触るなって!!」


「なかなか整ってきましたな! より一層麗しくなられました。流石は美少女のリミュ様。へへへへ」


「へ、変態……」


 大きな目を潤ませるリミュをよそに、俺は綺麗になった彼女を見て恍惚感に浸る。部屋だけでなく、人間そのものが整えられるのもたまらなく嬉しい。


 すると突然、バタンとドアを開いて入ってきた一見知的な巨乳バカメガネのお陰で、俺は現実の世界へと引き戻された。


「ウォーターストライク!!」


「おふっ」


 朝一番のウォーターストライクが発動。俺の息子とリーフェが繰り出した水魔法の白鳥さんが熱烈なキッスをした。悶絶して転げ回らざるを得ない。


「貴様、私の下着を……私の下着をタンスにしまったな!?」


「いてててっ、ああ、それがどうかしたか?」


「変態め! どういう神経をしてるのだ! この美少女リーフェの下着をまさぐるなど!」


「お前こそ、どういう神経をしてるんだ! パンツをぐちゃぐちゃにしてタンスにしまうなんて! パンツというのはだな、こうして綺麗に巻いて立てて入れていくんだ……」


「実演するな! 生々しいっ……ちょっと待て。お前が今、手に持ってる下着は、まさか……」


「ああ、お前のだよ。小さいが穴が開いてたんで、処分がてら雑巾代わりにしてた」


「お、お前、お前はっ……」


 動揺のあまり言葉にならないらしい。


「こうやって雑巾がけをしているとな。パンツの気持ちが伝わってくるもんだ。あんなにぐちゃぐちゃにしまわれて、可哀想で仕方がないぜ。お前は、はかれるパンツの気持ちを少しは考えたことがあるのか?」


「お前は……私にはかれたパンツの気持ちが、解るのか……?」


「解る」


「へ、変態……」


 またもや、ドアがバタンと音を立てて開く。今回は一際大きな音だ。


「おやおや、ナホーティアお嬢様。おはようございまする……」


『警告です。彼女のパンチの威力はマスターの防御力を超えています……』


「てやーーーっ!」


「うぶほあっっっ!?」


 整理整頓スキルからの警告を受け入れる間も無く、ナホーティアから強烈なパンチを食らう。普段は穏やかなはずのナホーティアからの一撃に、俺は面食らった。


「ナ、ナホーティア? どうして……」


「だめなんだよっ! リミュとリーフェを泣かせたらっ!」


「俺は、ただ整理整頓をしようと……」


「ケイブくんが整理整頓をすればする程、わたし達の関係がごちゃごちゃしてしまうよ。人間関係も整理整頓してくださいっ!」


「なるほど、これは一本とられましたな……あれっ?」


 突然意識が朦朧としてきた。ナホーティアのパンチが想定外に強く、ダメージが大きいのだ。物理的な攻撃力は低いはずのナホーティアだが……


『マスター。回答します。狂化スキルの影響により、ナホーティア様の身体能力が飛躍的に向上しているのです。同時に、凶暴性も上がっています』


「そんなっ……ナホーティアの狂化スキルは、もうそれ程までに目覚めているというのかっ! まずい、何とかしないと……」


 強い危機感を覚えると同時に、俺は痛みのせいで気絶してしまった……。


 ふと目が覚めると、俺は屋敷のゴミ捨て場に捨てられていた。ご丁寧に『廃棄処分』と書かれた貼り紙をつけられて。


 大方、リミュとリーフェが俺を整理整頓したのだろう。


 俺は、今後は人間関係も綺麗に整えようと心に誓ったのだった。


もしよろしければ!


・ブックマークへの追加

・画面下の「☆☆☆☆☆」から評価


をお願い出来ますととても励みになります♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろしければこちらもぜひクリックを↓
小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。