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金髪の遊び人
相談室の室内には可憐な花が置かれている。相談を聞くのは時に苦痛を伴う。楽しい気持ちで来る人など皆無で皆が悩みを抱えてやって来るからだ。仕事とはいえ、相談者の話を聞いてるこっちも滅入ってしまうことだってある。だから、せめて視線の中に綺麗な花が目に入るようにと活けておくのだ。
◇ ◇ ◇
「吉井美佐子さん、エミリ先生がお待ちです。さぁ、どうぞ」
助手の立原みのり女史が相談者を部屋へと招き入れる。
助手の立原みのり女史は国際結婚30年。子供二人を育て上げた肝っ玉母ちゃんで私とは違い、癒し系オーラが湯気のように全身から醸し出されている。ちょっびり天然でちょいぽちゃ体系の彼女は、優秀な看護師でいて相談者には優しいおばちゃんである。
彼女は父の妹なので、私にとっては叔母なのだが、親戚関係を相談者に悟られたくないために仕事場ではあえてみのり女子と呼んでいる。
◇ ◇ ◇
相談者は、飲食店勤務29歳の吉井美佐子。
長澤まさみに似ている可愛らしいお嬢さんだ。横田基地で働くアメリカ兵士とクラブで知り合い、意気投合しそのままメイクラブの関係となり、付き合いを始めたがどうも彼には何人も彼女がいるらしとの噂を聞き、相談に来たと言う。




