表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
疎遠だった幼馴染と高校で再開したら俺のタイプに変貌した件  作者: エンザワ ナオキ
第3章 学校生活編①

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
70/70

第66話 クラス内競走

いつもお読みいただきありがとうございます!

 球技祭も2日目の午後を迎えた。


 決死の戦いも虚しく、俺たち1組は、各種目で優勝することは出来なかった。

 バレーボールは、女子が準決勝、男子は決勝で同じ学年の1年6組に負け……。

 バスケットボールも思うような結果は、残せなかった。


 ――来年は、絶対に優勝したい……。


 リベンジに燃える俺だった。


 俺たち、バレーボール組たちは、足取り重く、悔しさを滲ませながらも、1年1組の教室へ向かった。


 廊下でも、他のクラスメイトから「お疲れ様!」と労いの言葉が飛んでくる。


「白原さん、惜しかったですね……」


「レシーブ、ナイスでした!」


「俺は、いつでも応援していますよ」


 ……うん。

 労いの言葉は、全て華恋に向けて言われている。


 ちょっと不機嫌になっていた華恋も、その労いの言葉に「ありがとう」と小さく手を振りながら、『みんなが憧れる女の子』としての完璧な笑顔で答える。


 しかし、俺の方をチラッと見た時の瞳は、まだ少しだけ拗ねているように見えた。


 しばらくして、1年1組の教室にたどり着いた。

 俺たちを暖かく出迎えてくれたクラスメイトたち。


「みなさん、お疲れ様!」


「あと少しだったね……」


 クラス内は、励ましの声で溢れていた。

 それだけ、皆本気で球技祭に取り組んでいたのか……。


 俺は、自分の席に静かに座った。


 ――疲れたな……。


 俺は、席に座りながら背伸びをしていると……。


「そういえば、西川たちのソフトボール組が、決勝に進出したんだって」


 クラスメイトの男子たちが、ソフトボール組の話をしていた。

 俺たちは、バレーボールに気を取られていて、正直西川たちのことを忘れていた。


 ――というか、決勝に進出したんだって?


「えっ……それって本当?」


「うん、さっき西川くんたちが教室に戻って来て、嬉しそうに話していたよ?」


「ま、まじか……」


 西川、決勝にコマを進められたのか。


「優作! 帰ってくるの遅いじゃん!」 


 教室の入り口。

 キラキラとした目で、俺に手を挙げている西川の姿があった。

 

 ……ついでに、後ろには大和もこっちに手を振っている。


 そして、その2人は、俺の席の前に歩き、立ち止まった。


「聞いたか? 優作……?」


「聞きましたか? 優作先生」


「何も聞いていないよー」


 2人ともテンションが高い。

 相当、決勝に進めたことが嬉しかったのだろう。


「そうか。実はなぁー」


「実はですね……」


「はいはい……」


 西川と大和が、自慢げに話したそうにしていると……。


「2人とも、決勝進出おめでとう!」


 西川と大和の背後から、館山さんが二人の背中を「ドンッ」と叩いた。


「えっ? 何で決勝に行けたこと知っているの?」


「げっ、館山さん!?」


 西川が驚いて振り返ると、すかさず大和が不思議そうに首を傾げた。

 

「さっき、クラスメイトから聞いたから、優作くんも知っている筈だよ?」


 あ……そのことは今、バラさないでほしい……。


「えっ? 優作も知っていたのかよ……なんで、言わないんだよ!」


「ごめん、ごめん……」


 俺は、勝手に西川たちが敗退したと思っていた。

 そのことが、ちょっと気まずかったからなんて言えない……。


「まぁ、決勝は応援してくれよな……」


「もちろんだよ! 午後からだっけ?」


「そう、午後の2時から!」


 安心しろ……午後はしっかりと応援しにいく。

 館山さんもウンウンと頷く。


「また、ホームラン打ってね!」


「ホームラン?」


 そうか……西川はホームランを打ったから、こんなにテンションが高いのか。

 館山さんの限られた時間の中、活躍できて良かったね……そう、心の中で思っていると。


「大和くんのバッティングが、優勝には必要不可欠だよね!」


「は、はい!」


 ――あれ……ホームラン打ったのって、大和だったの?


 大和は、館山さんに褒められて、ニヤニヤと笑っている。

 その2人のやり取りを見て、「えっ、俺の活躍の記憶は……?」とでも言いたげな複雑な表情を浮かべている西川。


「お、俺のピッチングも必要不可欠だよね?」


「そ、そうだね……」


 館山さんは、西川からスッと目線を逸らし、苦笑いを浮かべながら「ちゃんと見ていなかったけど……」とボソッと呟いた。


「そ、そうだよね……」


 教室に入ってきた時のドヤ顔全開のテンションと、今のしおれきったテンションを比べると、天と地の差がある。


 対照的に、大和は褒められたことが嬉しかったのか、ますます機嫌が良くなっていく。


 俺は、そんなテンションが落ちている西川の耳元で「決勝で大活躍してやれ」と励ましを入れた。


「大和! 俺がホームラン2本打ってやるからな」


 宣戦布告をする西川。


 ――大和はチームメイトだぞ?


 そんな大和も……。


「悟よりも活躍してやりますよ」


 謎に2人の間にバチバチと火花が散っていた。


「ふ、2人の活躍楽しみだね……」


 その2人の謎のライバル関係を見て、呆れたように若干引いている館山さんなのだった。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


もし「続きが気になる!」「面白い!」と思っていただけたら、下の【☆☆☆☆☆】から評価やブックマーク、感想などをいただけると、執筆の励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ