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疎遠だった幼馴染と高校で再開したら俺のタイプに変貌した件  作者: エンザワ ナオキ
第3章 学校生活編①

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第40話 初めての学校行事

いつもお読みいただきありがとうございます!

 テストがひと段落し、緊張感のある日々が過ぎて、平凡な日常が戻ってきた。


 今日も、残りの授業はホームルームのみ……。


 —―これが終われば、休日だ!


 ここ最近は、テストに向けた勉強三昧……。

 そのため、休日は久々にゲームをすると決めていた。


 華金で浮かれているのは、俺だけではない。

 教室内では、昼休みから「休みに何をするか」などの話で持ちきりだった。


「それでは、ホームルームを始めるよぉ~」


 担任の桃井先生が、教室に入ってきた。


「3週間後に、球技祭があります」


 —―球技祭?


 そうだ……勉強に集中しすぎて、球技祭のことを忘れていた。

 この学校は、珍しく球技祭を2日に分けて行う。


 そのため、体育の授業や、ホームルームの授業も球技祭の練習に割り振られるらしい。


「この中から、1つの種目に出てもらうよ~」


 黒板に書きだされた種目は、5つだった。


・ソフトボール

・フットサル

・バレーボール

・バスケットボール

・ハンドボール


 この中で、1つのスポーツに出る必要があるのか。

 俺は『バレーボール』しか目に入らなかった。


 —―久々に、思いっきりバレーボールをしたいな……。


 こないだの『スポワイ』から、ちょっとだけバレーボールをしたい意欲が上がっている。


 —―静かに、皆でワイワイとバレーボール出来るかもな……。


 俺は、周りからの過剰な期待など背負うことなく、ただ皆でワイワイとバレーボールを楽しめればよいな……。

 そんな淡い期待を寄せていたのだが……。


「優作先生! もちろん、バレーボールですよね?」


「優作! バレーボールだよな?」


 先生の話が終わり、クラス内で話し合いが始まった。

 その瞬間、大和と西川が振り返り、真っ先に俺をバレーボールに勧誘した。


 ――2人からの期待の眼差し……。

 

「え、2人もバレーボールにするの?」


「まさか、俺たちは、球技祭でバレーボールを選んじゃダメなんだよ」


「そうなのか……」


 この学校の球技祭のルールで、『所属している部活の球技には参加してはいけない』という決まりがあるらしい。


「……ん? ということは、俺もバレーボールしちゃ駄目なのか?」


「そんなことはないですよ。あくまで『高校で部活に所属しているか』ですから、中学までの所属経験は関係ないらしいです」


「そうか……それなら、俺はバレーボール出来るのか」


「優作先生! バレーボールする気満々ですね」


 大和が俺の机に身を乗り出して、目を輝かせている。


「じゃあ、俺もバレーボールにするね」


「え?」


 俺たちの会話に突然混ざってきたのは、宮君だった。


「俺は、全くバレーボールをしたことがないけど、優作くんの噂は常々大和から聞いている。だから、元全国の力を俺にも見せてくれ」


 宮君が大きな声で話したため、クラスメイト皆がこちらを見ている。

 その中には、目を丸くして驚いている華恋の姿もあった。


 —―華恋にはまだ、過去のことなんて何も話したことなかったのに……。


卯月うづき……いいなぁ」


 大和の心の声が漏れている。


「全国って……ばか、あんまり大きな声で言わないでくれ! 俺は、怪我もしているし、もう過去の話なんだから……」


 俺は慌てて立ち上がり、宮君の口を塞ごうとするが、時すでに遅しだった。


「え!? 優作君って、そんなにすごい人だったの?」


 隣で夏川さんと話していた館山さんが、俺たちの会話を聞き逃すはずもなく、気が付けば俺の過去はクラス全体の話題となっていた。


 こうなると、俺にはどうすることも出来ない。


「それなら優作君は、バレーボールで決まりだね」


「な、夏川さん……」


 夏川さんは、俺の状況を何も知らないような笑顔をこちらに向けた。


「そ、そうだね……」


 この流れは止められずに、俺はクラス中の()()を受けながら、バレーボールで球技祭に出場することとなった。


 華恋の、どこか心配そうな視線を背中に感じながら……。


「優作先生……すみません。卯月に教えるべきじゃなかったです」


「ま、まぁいつかバレたかもしれないしね……気にしないで……」


 俺はこの日、宮君がちょっと苦手になったのだった。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


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