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疎遠だった幼馴染と高校で再開したら俺のタイプに変貌した件  作者: エンザワ ナオキ
第3章 学校生活編①

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第36話 幼馴染×勉強会②

いつもお読みいただきありがとうございます!

 華恋かれんと美那子との勉強会から1週間。


 ここ数日は、学校が終わると3人で勉強会を進めている。


 最初は全く頭に入らず、焦っていた華恋だったが、テストが近づくにつれ、少しずつ理解が進んだ。


「美那子! ここは、こうだよね?」


「どれどれー? うん、正解だよ!」


 勉強会で終始、表情が曇っていた華恋。

 正解が少しずつ増える度、笑顔も増えてきた。


 今日も、俺の家に集まって、机を三人で囲み、勉強会を進めている。


 一方、俺はと言うと……。


「優作は、英語が苦手なんだね」


「うーん、全然頭に入ってこないんだよね」


 美那子が、英語の勉強法やコツを教えてくれるが、中々頭に入らない。


「優作ー? 私が教えてあげようか?」


「だ、誰が……お前に教わるか!」


「意地張っちゃって……」


 華恋が、俺に英語を教えようとしてくる。

 彼女は、国語と英語は得意であり、実力は美那子に迫るくらいの、貴重な得点源。


「優作? ここ違うよ?」


「え! 違った?」


「ほら……ここの接続詞が……」


「待って……? ここも違う! 何してるの!」


 気がついたら、俺の先生は華恋になっていた。

 間違えても、その理由を一緒に探して、解いてくれる美那子とは違い、華恋の指導はかなり毒舌どくぜつだ。


「さっきと全く同じ間違いだけど、やる気ある?」


「お、おい……そんな言い方すると、数学教えないぞ!」


「今は、英語の勉強中でしょ?」


 後で、絶対にやり返してやるからな……。


「美那子……華恋の言い方なんとかしてよ……」


「えー!? だって、言っていることは正しいからねぇ」


 美那子は、机の上にあるお菓子をパリパリと食べつつ、数学の問題を解いている。


 俺はふとその問題を見た。


 ――ここ間違えているな……。


 これは、美那子に言ってもいいのかな……。

 

 ……いや、ここは言うべきだ。


 だって、これは勉強会だ。


 例え、美那子が先生でも、間違えている問題をそのまま放置しておくわけにはいかない。


「こら優作! 余所見しない!」


「あ、ちょっと待ってね……美那子、ここの問題間違えているよ?」


「え!? 本当?」


 俺は、美那子が解いている問題を指さして、指摘をした。

 数式を見る限り、あるあるの間違え方だった。


 俺は、この問題の解き方を美那子に教えた。

 しかし、勉強を教えるなんてことは、今まで全くしたことがない。


 俺の説明が下手だからなのか、なかなか理解の出来ない美那子……。


 ――言葉にするって、難しいな……。


「優作……私は後でいいから、華恋に英語教えてもらいなさい?」


「わ、分かった……」


 美那子に見限られてしまった。

 それよりも、俺の「分かった」という返事を聞いて、華恋がニヤッとした顔を浮かべた。


「やっぱり、私に教わりたいんだねぇ? 優作は正直じゃないね?」


「はぁ? それは、言葉の綾って言うか……」


「もっと正直になっていいんだよー?」


 ――華恋は、明らかに調子に乗っている。


 隣に座る華恋が、俺の肩をポンポンと叩いた。

 そして、華恋が書いている英語のノートを俺の机の前に置いた。

 

「いやいや……華恋のノートを見ても、わからないよ……」


「ううん? これは私なりに優作のためにまとめたノートだよ?」


「え、俺のためにまとめてくれたの?」


「うん! ノートをまとめる練習も兼ねてね……他の教科の勉強の休憩がてらまとめたものだから、そんなに詳しくは書いてはいないけどねっ」


 改めてノートを確認すると、以前のカラフルなノートとは違い、色は3色ほどしか使われておらず、見やすさが改善されていた。


 そのノートは「休憩がてらまとめた」と言う言葉を信じられないくらい、俺の苦手なポイントをピンポイントで押さえて、丁寧にわかりやすくまとめられていた。


「このノートは優作に渡しておくから、私たちが帰った後も、勉強してね」


「ありがとう……」


 ――華恋……優しい。


 華恋自身も、他の教科の勉強で手いっぱいだと思うのに……。

 これは、彼女のためにも英語で良い点を取らなければ。


「じゃあ、華恋先生がいるうちに、聞きたいことはあるかい?」


「え、じゃあ……ここの翻訳の仕方を……」


「私に任せなさい!」


 華恋は自信満々に胸に拳を当てて、誇らしげに解説を始めた。


 俺たちの勉強会は、空が茜色に染まり、星が瞬き始める夜になるまで続いた。

 そして、気が付いたら……華恋は、俺のベッドの上で無防備な寝顔を晒して寝落ちをしていた。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


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