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疎遠だった幼馴染と高校で再開したら俺のタイプに変貌した件  作者: エンザワ ナオキ
第3章 学校生活編①

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第31話 優作の恋愛相談室

いつもお読みいただきありがとうございます!

 人は、些細ささいなことで、人を好きになったりする。

 ちょっと優しく接されたり、笑顔を見たり……色々と、キッカケはあったりする。


 俺は、友達の恋バナを聞くのが好きだ。

 なんなら、今読んでいる漫画もラブコメだ。


 普通であるなら、西川の恋愛相談などテンションが上がるものだ。


 しかし、今回はちょっと違う。


「気になる人って、クラスメイト?」


「うーん……っというか、優作、見当つかないか?」


 ――突然、俺に振る?


 俺の中には、館山さんか天音あまねさん……そして、華恋かれんしか、候補は上がらない。


「こないだ遊んだメンバーか?」


 俺は、勇気を出して質問をすると、西川は「うん」と小さく頷き答えた。


「実は、ちょっと前から気にはなっていたんだけどさぁ」


「うん」


 自分から、誰々が好きだと言うのは、ちょっと勇気がいる。


 俺は『ゲームセンター』や『スポワイ』で遊んだ日を振り返り、推理することとした。


 あの日、一番西川と息が合っていそうだったのは、館山さんか。

 先陣を切る館山さんの次について行ったのは、西川であり、何よりも一緒にゲームをしていた。


 本命は、館山さんか……?


 次の候補は、華恋か……。

 『バレーボール』の時、身振り手振りで教えるだけでは止まらず、自然と腕を掴み、熱心にアドバイスを送っていた。


 最後は、天音さん。

 彼女とは、目立ったエピソードはないが、好意を持っていたから近寄らなかったとも言い切れる。


 結論……。


 3人ともありえる!


 ――とんだへっぽこ探偵だ。


 そんなツッコミを心の中でしていると……。


「実は、館山さんが気になっていて」


 館山さんだった……本命だった。

 俺の予想が当たったと同時に、「華恋じゃなくてよかった」と安堵している自分もどこかにいた。


「館山さんかぁ」


「そう! あのー無邪気で先頭を走る感じが、お前のお姉ちゃんに似ているだろ?」


「確かに、うちの姉ちゃんと……って?」


 何故、急に姉ちゃんが出てきた?


「俺、中学の時には、優作の姉ちゃんのこと好きだったんだよ」


「え、はぁ? なんで?」


 ――姉ちゃんが好きだった?


 何年も友達だったが、今日初めて聞いた、衝撃の事実だった。


 ――というか……うちの姉ちゃんの、一体どこがよかったんだ……?


「でも、友達の姉ちゃんだし、一度振られたので諦めたんだけど……」


 ――あぁ、告白もしたのね……。


 お互いに、全くそんな素振りはなかったぞ。


 ――じゃあ、さっき下で会った時は、気まずかったのかな……。


「それで、話は戻るけどさぁ」


「え!? あぁ……はいはい……」


 正直、衝撃的な事実が多く、会話が頭に入ってこない。


「どうやったら、館山さんともっと仲良くなれるかな?」


「そうだな……っというか、何で俺にそれを相談したんだ?」


 俺が、西川から恋愛相談を受けたのは初めて。

 それに、俺は恋愛経験は皆無なので、的確なアドバイスが送れるとは思えない。


「だって、お前……中学の時にさぁ」


「中学の時?」


「優作に恋愛相談をした人の恋が、成就じょうじゅするっていう、『恋のキューピット』的な立ち位置だったじゃん?」


「その異名は知らないけど……」


 確かに、俺は恋愛相談をよく受けていた。

 しかし、既に覚悟が決まっている男女の背中を少し押したぐらいで、具体的なアドバイスは送っていない。


「だから、お前に相談したんだよ! 優作!」


 そんなに期待されても、具体的なアドバイスは送れない。


「まずは、何をすれば良いと思う?」


「そ、そうだな……」


 俺は、今まで受けてきた相談内容や読んできたラブコメの知識を総動員した。


「まずは、館山さんが言った些細なことでも、ちゃんと覚えておくことがいいんじゃない?」


「些細なこと?」


「そう、女の子は、自分の話をちゃんと聞いてくれている人が気になることがあるみたいだし……。それに……」


「それに?」


「こないだゲームセンターで遊んだ時を振り返っても、館山さんは西川のことを嫌がったり、避けている様子はなかったから、少しずつ距離を縮めるのがいいんじゃない?」


 俺は、それっぽいアドバイスを送った。


「そうか……」


「うん!」


 西川は相談を始めてから、顔色が曇っていたが、俺のアドバイスに納得したからなのか、小さく頷き笑顔になった。


「ありがとう! その心構えで、今から館山さんと買い物に行ってくるよ」


「うん! いってらっしゃい……って買い物?」


「そう! 俺に服を選んで欲しいらしくて……天音さんもいるらしいんだけど」


「あ、2人っきりと言うわけではないのね」


「うん、当たり前っしょ!」


 いきなり2人で買い物に行くのかと変に不安になったが、少し安心した。

 しかし、服を選んで欲しいか……。


 ひょっとしたら、西川の好みを知りたいということか……?


 もしそうだとしたら……西川、頑張れ!


 俺は、密かに西川の恋路を応援することとした。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!


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