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疎遠だった幼馴染と高校で再開したら俺のタイプに変貌した件  作者: エンザワ ナオキ
第2章 ゴールデンウイーク

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第21話 華恋とGW 集合

いつもお読みいただきありがとうございます!

 集合時間10分前……12時50分。


 俺と天音あまねさんは、約1時間、ハンバーガーを食べて時間を潰した。


 学校でも、あまり話したことのない彼女との会話にすごく困ったが、何とか乗り越えた。


「まだ誰も来てないね」


 俺と天音さんは、集合時間まではまだ少し時間はあるが、改札の前で待つことにした。


「まだ、誰も来てないですね!」


「そうだね……」


 改札の周りを確認するが、まだ誰も来ていない。

 電車の到着音が聞こえる度に、2人は周りを確認する。


 すると……。


「さて、サリィと優作くんは来ているかな……って、2人とも来てるじゃん!」


「あら、本当だ」


 改札の入り口にあったカフェから、華恋かれんと館山さんの2人が見えた。

 先ほどよりも近くで見る華恋の服装は、やはり学校では見られない大人の雰囲気を醸し出していた。


 ――というか、今日の服装は、俺の好みに完璧にはまっている。


 そんな俺の感情は気にも留めず、館山さんは無邪気に笑顔で俺たちに手を振り、華恋も小さく手を振っていた。


「緑ヶ丘さん、2人いましたよ」


「あ! 2人ともカフェにいたんだね」


 天音さんも、2人に手を振り返した。

 そして、華恋と館山さんは、俺たちと合流した。


「サリィ、優作! やっほー!」

  

「や、やっほ……! 葵と華恋ちゃん、2人も早く来てたのですね」


 合流早々、テンションの高い館山さん。

 館山さんは、学校ではおろしている髪をまとめ、お団子ヘアにしていた。


「サリィちゃん、そして優作も……や、やっほ……」


 ――華恋もその挨拶で定着しているのね……。


 この3人の挨拶は『やっほ』なのか?

 俺も流されるように、同じ挨拶を返した。


「ところで、優作くん」


「!?」


 館山さんは、俺の体全体を見渡した。

 この視線は、朝に姉ちゃんから感じたものと一緒だ。


「優作くんって、意外とお洒落なんだね」


「そ、そんなことないけど……」


「ちょっと見直しちゃった。そういうの全く興味ないのかと思ってた」


 お洒落と言われ、少し嬉しい。

 一昨日に初めて、()()()()()()をしたことは、口が裂けても言えない。


 ――いや待て、これは褒められているのか?


「全く興味がないって、それ褒めているんでしょうか」


 天音さんが俺の疑問を代弁してくれるかのような質問を館山さんに返した。


「え!? どっちとも言えないんじゃない?」


 あ、褒めているわけではなかったようだ。

 これが褒め言葉だったら、どうしようかと思った。


「優作、無地の服以外持っていたんだね」


「ま、まぁね」


 華恋も、俺がこんな服を持っていたことは意外だったようだ。

 目を丸くして、まじまじとこちらを見つめている。


 一昨日に()()()()に服を選んでもらったなんて、恥ずかしくて言えない。


「よぉ、みんなー!」


 俺たちが4人で会話をしていると、改札の人混みの中から、西川と大和の2人が見えた。


「お!? やっと来たね!」


 館山さんが改札の奥に見える2人に、手を振っている。


「ほら、優作くんも一緒に?」


 館山さんは俺の背中に隠れ、俺の右腕を強引に持ち上げて、強制的に手を振らせてきた。


「は!? 葵、何しているの? 左手でも手を振りなさい」


 華恋も対抗するように俺の背中に隠れ、俺の左腕を強く持ち上げて、強引に手を振らせてきた。

 

 何故俺は、両サイドから可愛い女の子たちにホールドされながら、両手で手を振らされているんだろうか。


「優作……何やってんだ?」


「え? 手を振らされて……って」


 後ろを振り向くと、既に2人は俺の腕から手を離していた。

 西川が俺の前に立ち、目を細めて不思議そうな視線を送る。


「え? いつの間に離してたの?」


「何のこと? ねぇ華恋?」


「何のことだろうね、うん! わからない」


 俺はどうやら2人の策略にハマり、無意識に手を振らされていたらしい。


「優作先生は、僕たちが迷子にならないように手を振ってくれたんですよね?」


「そ、そうだよ。人も多いし!」


 大和は、キラキラとした笑顔でこちらを見る。

 好都合な大和の勘違いに、俺は乗ることにした。


 とにかくこれで、集合時間の5分前に全員集まった。


 ――みんな時間にきっちりしているな……。


 そう感心したが、今の俺は知らない。

 この中に、時間に無頓着むとんちゃくな人間が紛れていることに。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


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