29 白いツバサ 流転転生 本編24
選は、なぜか分からないが構造の分かる遺跡の内部の中を、迷うことなく順調に走っていく。
時折りどうしても敵に追いつかれてしまう事もあったがクラスメイト達の魔法によって、全て倒す事が出来た。
緑花「はぁ……、奥はまだなの?」
選「たぶん後、ニ、三分走ったらつくはずだ」
緑花「ちょっと走りっぱなしで疲れてきちゃったわ」
背後から追いかけられてる状態で、ずっと遺跡の中をここまでやって来たので無理もない。
体力のないクラスメイト達はもう、汗だくだ。
しかし、後もう少しだと思った園時に厄介な敵が追いついてきた。
それは大きな鳥だった。
長いくちばしをして、紫の大きな目を下、人間よりかなり大きな体格をしている鳥。
体表は黒くて、体の周囲からうっすらともやのようなものが発生して周囲に漂っている。
選「あれは何か強そうだな」
緑花「格とかが違いそうよね」
その鳥は猛スピードでこちらへと接近してくる。
その速度を見るに、逃げ切る事は難しそうだ。
選「迎撃するしかないな。取りあえず、魔法が得意な奴頼む」
立ち止まって、魔法を浴びせかけるが聞いていないようで、鳥はなおもこちらへと向かってくる。
選「魔法が効いてないのか!?」
緑花「それだったらあたし達の出番ね」
魔法が聞かないなら物理で、とむかって来た鳥の攻撃を避けながら緑花と選が攻撃を加えていくのだが。数秒もしない内に、意識がもうろうとしてきた。
選「く、頭がくらくらする」
緑花「もしかして、あのもや……毒か何かかもしれないわ。近づかない方がいいわね」
選「魔法も駄目で、接近戦も駄目なのか。どうすればいいんだ」




