表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
40/94

孤独少年、幼い頃

再開です。



 庭先に咲く紫陽花の下にしゃがみ込み、翔は必死に涙を堪えていた。


「これでお別れだよ」

「どうしても?」

「どうしても。俺ももう、いい加減成仏しないとな。そして君はこれからちゃんと普通の友達を作るんだ」

「嫌いだ。誰も分かってくれない」


 拗ねるように呟く翔に、彼は困ったような顔をした。

 触れられない手が、翔の頭を撫でる仕草をする。


「本当にそう思うかい? 大丈夫、世界は君が思っているよりも広いから」

「……また会える?」

「いつか、きっとね。君が歳を取って、未練もなく、十分だと思えたら向こうでまた会える。もしかしたら、俺が生まれ変わる方が早いかもしれないけど」


 そう言って悪戯っぽく笑った彼は、紫陽花についた朝露が消えていくように、呆気なく成仏してしまった。

 翔が小学二年生のときのこと。

 それから彼は、普通の友達も他の人には見えない友達も、作ることはなかった。






 ***

「私が死ぬはずだったの?」

「そうですよ」

「身代わりになったっていうの」

「双子の神秘ですね。君の方が分かっているでしょう」

「だったら、……だったら――――」

 ***





しばらく、少年のお話です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ