ep.042 am01:45 北海道札幌市中央区 某所
am01:45 北海道札幌市中央区 某所
「ソレデハ、アノ土地ト建物ハ、コチラノ提示シタ金額デ、イイデスカ?山下サン」
本革のソファーに深々と座り、ニヤニヤしながらカタコトの日本語を話すのは、皐月が大阪から来る途中同じ飛行機だったマイケル・ブルームフィールドだ。
「ええ、その金額で結構です。マイケルさん」
山下と呼ばれた男は、マイケルの向かいに座り、身体からある種の危険な匂いを放っていた。
本職ではないにせよ、恐らく準構成員かフロント企業の幹部である事は間違いなかった。
マイケルは全く気にせずに、フフンと笑い、
「ソレデハ、今カラ貴方ノ会社ノ口座ニ振込ミマスノデ、権利書ヲゴ用意下サイ」
「分かりました。おい」
山下は、後ろに控えている部下に声を掛ける。
「こちらになります」
山下の部下が差し出した封筒を、マイケルは受け取った。
権利書を取り出し、記載内容をパラパラと確認すると、
「間違イ無イデス。ソレデハ」
マイケルは、スーツのポケットから携帯を取り出し、ある番号に掛けた。
ドイツ語?と思わせる言葉で何か告げると、頷き、
「今、貴方ノ会社ノ、スイス銀行ノ口座に振込ミマシタ。確認下サイ」
山下は部下に確認する様に指示する。
部下は直ぐに隣の部屋へ行き、手早くオンラインで口座を確認し、
「入金されています」
部屋越しに答えた。
山下は満足げに右手を差し出し、
「商談成立ですな。ありがとうございます、マイケルさん」
「コチラコソ、思イノ他、良イ買イ物ガ出来マシタ。マタ、北海道デ不動産ガ必要ナ時ハ、オ願イシマス」
マイケルは礼を言って、固く握手をした。
マイケルと山下は、寛ぎながら次のビジネスの話をする。
気をよくした山下が、
「それはそうと、マイケルさん。カジノは好きですか?ウチの上と関連している組織が、今夜、小樽で秘密カジノを開いてるんですよ。如何です?上手やれば、今夜お支払い頂いた金額以上のお金を稼げますよ。もちろん、逆もありますが・・・」
「イイデスネ。実ハ私、ギャンブルガトッテモ大好キデス。先日モマカオデ、少シダケ稼ギマシタ」
マイケルはニヤリと笑い、秘密カジノへ向かう事を決めた。




