#20 新入生代表
遅くなったうえに、短くなってしまいました。コロナといえども、他にやる事がある身では、少々難しいものがありまして。申し訳ございません…。
~入学式~
そこは、大きなホールのようなところ。大勢の生徒たちが集まり、緊張感を漂わせている。
そして、アナウンスが入る。その声は、まるで拡声器を使ったかのようにホールに響いた。
「ただいまより、王都立アーレンクルト学校の入学式を始める。一同起立。礼。着席。」
合図で一斉に立ち上がり、礼をする。そして再び席に着く。
「始めに、本校の校長より挨拶があります。」
そして、校長が壇上に上がる。
「えぇ、温かな陽気が訪れ、新たな生活の始まりを思わせるこの頃、みなさん、入学おめでとうございます。えぇ、正直このような挨拶はもう不要であると思っておりますゆえ、私の方からは一言のみ送ります。よく学び、よく楽しみなさい。えぇ、この場に集まってくださった、保護者の皆様、先生方に感謝申し上げます。以上です。」
礼の後、拍手が送られる。もっとも、大きなものではなかったのだが。
そして、在校生の歓迎のあいさつの後、新入生代表挨拶となった。
「それでは、新入生代表。レオ・マーブルです。」
そして、彼は壇上に上がる。
会場がざわめく。当然だ。生徒代表の身長は、わずか110㎝の小さな子供だったのだから…。
「紹介いただいたレオです。今回、新入生代表という事でこの場であいさつさせていただきます。実のところ、大勢の前で何かを話すというのは苦手でして、何を話そうかと迷ったのですが、この入学式の前にデモンストレーションのようなものをしたというのもありますので、私も長く話す必要はないと考えています。というわけで…」
そこまで言って、指をパチンと鳴らす。
魔法陣が一門浮かび上がる。
会場がざわつく。しかし、先生方はだれも止めない。当然だ。事前に口裏を合わせておいたのだから。
もう一度指をパチンと鳴らすと、さっきの魔法陣の上に重なるように、もう一門魔法陣が浮かぶ。
「新入生一同、これからの努力とその成果を示すことをここに誓います。」
その言葉の後、その魔法陣が起動する。
シャボン玉のような水の球に包まれた炎が現れる。そして、いきなり爆散した。
本来あり得ない属性の組み合わせ。しかし、より細かな魔力操作がこの技を可能にする。水は細かい粒子のように飛び散り、炎の発する光を受けて煌びやかな光を反射する。
あまりにきれいすぎて、口からこぼれるように「キレイ」と呟いた生徒や、拍手を始めた者もいる。
結局、レオはまともな挨拶をしたわけではないのだが、能力も大切にするこの学園ではそれなりにウケたようだった。
ちなみにこの後、魔法陣を重ねたり、相反する属性の魔法を制御したり、あの綺麗さを出す方法を他の先生や生徒から教えてほしいと懇願され、答え方に迷ったレオだった。
戦闘シーンを書くことになったら、もう少し長いお話をかけるかと思います…。




