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黒歴史ノートで恥ずかし死にからの転生!? 小姑システムを黙らせて、目指せラクして極上玉の輿!IF  作者: 此花サギリ


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8/10

第8話

第1章:10歳の小学生、しかし中身は「世界有数の機関投資家」

一、 渋谷『ODAビル』最上階の日常

平成22年(2010年)初夏。

私は小学4年生(10歳)になっていた。


放課後。

ランドセルを背負ったまま、私は渋谷・明治通り沿いにそびえ立つ自社ビル――【ODAビル】のエントランスをくぐり、専用セキュリティカードをタッチして最上階(7階)の社長室へと直行した。


「ただいま戻りました、お母さん」


「お帰り、里穂ちゃん! 算数の宿題は終わったの?」


「終わってます! それより今日の米国市場、プレマーケット(時間外取引)の動きはどうですか?」


ランドセルをソファに放り投げた私は、瞬時に「小学生の顔」から「億単位の資金を動かすヘッド・ポートフォリオマネージャーの顔」へと切り替えた。


お母さんが、すっかり手慣れた手つきでタブレット画面を差し出す。


「アップルが新製品の噂で堅調よ。アマゾンもクラウド部門の売上が好調で、昨日から+3%ね。それと……豊洲のタワーマンションの家賃と、渋谷ビルのテナント料が今月も全額振り込まれてるわよ。当社の今月の純不労所得、計620万円ね」


(順調……! 順調すぎるわ……!!)


私の脳内で、エクセルシートの資産グラフが小気味よい音を立てて右肩上がりに跳ね上がる。


前世で「給料日前日にATMの手数料を払うのが惜しくて泣いていた限界アラサー」だった私が、10歳にして毎月600万円以上の現金を自動で稼ぎ出し、世界最強の米国IT企業(Apple、Amazon、Google)の大株主として君臨している。


まさに「資本主義のバグを完全ハックした最強の小学生」であった。


『里穂。慢心してはいけません。現在の世界経済は、リーマン・ショック後の金融緩和の余波を受け、次の大きなサイクルの転換点を迎えています。特に、我が社が大量保有する「あの暗号資産」の動きに備える時期です』


脳内でお姑さんの冷静なアナウンスが響く。


(分かってるわよお姑さん! ビットコインが本格的に世間の耳目を集めるのは、あと数年後。それまでは徹底的にキャッシュフロー(不労所得)を太らせて、来るべき「ウルトラ大バブル」に備えるのよ!)


二、 クラスメイトたちの「普通の悩み」と、私の孤独(?)

「ねえ、りほちゃーん!」


翌日の小学校の教室。

休み時間になると、クラスの女の子たちが私の机の周りにワイワイと集まってきた。


「昨日のテレビでやってたアイドルグループ見た? 超かっこよくない!?」

「私、新しいジュエルペットの消しゴム買ったんだ~! 里穂ちゃんはどれが好き?」


(ジュエルペット……! 懐かしい響きね……! 私の脳内では今、FRB(米連邦準備制度理事会)の量的緩和政策と金利引き下げの影響についてシミュレーションしてるんだけど……!)


「わぁ、可愛い消しゴムだね! 私はね、シンプルな鉛筆が好きかな!」


私は100%の「無邪気な小学生スマイル」を炸裂させながら、華麗に会話をいなした。


周囲の同級生たちは、私を「足が速くて、テレビのCMとかに出てて、勉強もできる少しだけ有名な女の子」くらいにしか思っていない。

まさか、このクラスメイトの少女が、渋谷に7階建ての自社ビルを持ち、アメリカの証券市場で何億円もの株を動かしている「ガチの億万長者(エグゼクティブ)」だとは夢にも思わないだろう。


(ふふふ……これぞ【世を忍ぶ仮の小学生ライフ】の極みよ! 学校ではお友達と給食のプリンを奪い合い、放課後はグローバル経済をハックする……この二重生活のスパイスが、社畜上がりの私にはたまらないわ……!)


第2章:ハリウッド帰還と「アカデミー賞」の赤絨毯

一、 突然の招待状

そんな平和な小学生ライフを送っていたある日、我が家のポストに、アメリカ映画芸術科学アカデミーから、純白の分厚い封筒が投函された。


「り……里穂ちゃん!! これ……これって……!!」


お母さんが封筒を開けた瞬間、ショックで文字通り腰を抜かした。


そこにあったのは――


【第83回アカデミー賞 助演女優賞 ノミネート通知】

候補者:オダ リホ(映画『TOKYO BLADE』サクラ役)

「あか……デミー賞……!! あの、世界中の俳優が泣いて喜ぶ、あのオスカーのノミネート……っ!!?」


お父さんも会社から慌てて帰宅し、テレビのニュース速報でも「日本の至宝・小田里穂、米国アカデミー賞助演女優賞に正式ノミネート!」と大々的に報じられた。


日本中が再び「里穂ちゃんフィーバー」の狂騒に包まれる中、サンライズ・プロダクションの黒岩プロデューサーが、目を真っ赤に充血させて我が家に駆け込んできた。


「里穂ちゃん……! やったぞ……! 日本人最年少どころか、アジア圏の俳優としても歴史的な快挙だ……! 2月下旬、ロサンゼルスのドルビー・シアター(旧コダック・シアター)で行われる授賞式典への正式招待状だ!!」


(キタアアアアアアアアアアッ!!!!)


私の心の中で、世界地図が黄金色に輝いた。


アカデミー賞のレッドカーペット。

世界中の名だたるハリウッドスター、監督、プロデューサーたちが集結し、全世界数億人が生中継で見守る、地球上で最も華やかなエンターテインメントの最高峰。


そこに、我が【合同会社ODAアセットマネジメント】の最高実力者(兼・主演女優)である私が、堂々と降り立つ――!!


二、 ハリウッド・ドルビー・シアターの赤絨毯

2月下旬。ロサンゼルス。


夕暮れ時のドルビー・シアターの前に敷き詰められた、眩いばかりの真紅のレッドカーペット。


世界中から集まったプレスマンたちがカメラのレンズを光らせる中、特製の特注ドレス(日本の最高級着物地をモダンなハリウッドスタイルに仕立てた特製ドレス)を纏った私は、エスコート役のハリソン監督と主演ジェイソンに両手を引かれながら、堂々と歩みを進めていた。


「Riho! Over here! Who made your dress?!(里穂こっちだ! そのドレスは誰のデザインだい?!)」

「Smile, Riho! You're a legend!(笑って里穂! 君は伝説の少女だ!)」


フラッシュの嵐。世界的な大スターたちが「Hi, Riho!」と笑顔で手を振ってくる。


私は、カメラに向かって「これぞ日本の未来のエグゼクティブ・スマイル」と言わんばかりの、完璧で優雅な微笑みを返した。


(ふふふ……どうよ、世界! 日本の社畜根性と未来知識をナメてもらっては困るのよ! オスカー像だって、私の資産ポートフォリオの一部にしてやるんだから……!)


『里穂。授賞式の生中継が世界中で流れています。我が社の認知度がさらに跳ね上がり、将来的なグローバル投資案件への信頼度が極限まで高まりました。素晴らしい PR 効果です』


脳内でお姑さんが、我がことのように(?)称賛の言葉を送ってくる。


結果として、助演女優賞の受賞こそ、当時圧倒的なキャリアを誇るハリウッドの大ベテラン女優に惜しくも譲ったものの(※史上最年少ノミネートというだけで前代未聞の快挙である)、授賞式後のアフターパーティでは、世界中の大物映画プロデューサーたちから「次の映画の主役をやってくれ!」と札束(オファー)の山が積まれることになったのだった。


第3章:ODAアセットのグローバル投資ファンド化

一、 ハリウッド資金の流入と、海外不動産の爆買い

アカデミー賞特需と、映画『TOKYO BLADE』の世界的大ヒット(興行収入1,000億円突破)により、我が【合同会社ODAアセットマネジメント】の口座には、さらなる巨額の「米ドル資金」が雪崩れ込んできた。


ロサンゼルスの高級ホテルの一室。

私はノートPCを開き、日本の税理士・佐藤先生と、ロサンゼルスの現地提携弁護士をオンラインで繋いでいた。


「佐藤先生、現時点でODAアセットの総資産はいくらになっていますか?」


私が問いかけると、佐藤税理士は興奮を隠せない声で答えた。


「小田役員! 映画の興行ロイヤリティの追加分、および米国株の爆発的な上昇(Apple、Amazon、Googleが数倍に高騰)、さらに国内の不動産収益をすべて合算しますと……現在の法人の純資産総額は【約25億円】に達しています!」


「にじゅうごおくえん……!」


お母さんが、もはや驚きすぎて感情の回路がショートしたような顔で天井を見上げていた。


「素晴らしいです。では、この25億円の資金力をもとに、次なるグローバルポートフォリオを構築します。ロサンゼルス・ビバリーヒルズの高級商業ビル1棟、およびニューヨーク・マンハッタンの高級コンドミニアム2室を、現地法人名義でキャッシュ買い付けしてください」


「マンハッタンとビバリーヒルズの不動産を現金買いですか……!? 承知いたしました……!」


(よし……! これで日本国内だけでなく、アメリカの最も価値が落ちない超一等地不動産からも、ドル建ての強力な家賃収入(不労所得)が毎月ガッポガポ入ってくるわね!!)


『完璧なアセットアロケーションです。通貨の分散、国家の分散、そして実物資産(不動産)とペーパー資産(株式)、さらに暗号資産の三本柱が、我がODAアセットを絶対に沈まない「金融要塞」へと仕立て上げました』


お姑さんが完璧なリスクヘッジの完成を称賛する。


二、 ビットコイン前夜のカウントダウン

そして――私の頭の中は、一つの「巨大な未来」へと集中していた。


西暦2011年。

世界初の暗号資産取引所「Mt.Gox(マウントゴックス)」がハッキング被害を受けたり、メディアで「怪しいデジタルマネー」として少しずつ名前が知られ始めたりしていた頃。


私がこっそりと(しかし確実に)買い集め、初期マイニングで独占し続けてきた【50万BTC】の存在。


世間一般では、まだ「1BTC=数ドル~数十ドル(数百円~数千円)」の、一部のオタクやプログラマーしか知らないおもちゃのような価値しかなかった。


だが、私は知っている。

数年後、このビットコインが世界を揺るがす「デジタルゴールド」となり、1枚の価格が1,000万円を超える未来を――!


(50万BTC × 1,000万円 = 5兆円……!!)


(もし本当にその未来が来たら、私、日本どころか世界でも指折りの大富豪(トップ・オブ・ザ・ワールド)になっちゃうじゃない……!!)


『里穂。計算上の数字に溺れてはなりませんが、歴史のデータは嘘をつきません。だからこそ、そのコールドウォレットの秘密鍵は、地球上のいかなるハッカーも絶対にアクセスできない「完全オフラインの物理金庫」に厳重に封印しなさい』


(了解よお姑さん! 私のハワイ高笑い・億万長者ライフの切符は、誰にも渡さないわ!!)


第4章:12歳の女子小学生と、世界を揺るがす経済スキャンダル

一、 中学受験と「天才投資家」の噂

平成24年(2012年)春。

私は12歳(小学6年生)になり、いよいよ日本の教育システムにおける最大の関門――「中学受験」のシーズンを迎えていた。


「里穂ちゃん、本当に受験するの……? もう10億円以上稼いでる大企業のオーナーなんだから、勉強なんてしなくても一生遊んで暮らせるわよ……?」


お母さんが心配そうに私のお弁当(高級和牛ではないフツーのハンバーグ)を包みながら言った。


「ダメよお母さん! 日本の最高学府(東京大学や慶応義塾など)のネットワークと、そこで得人脈は、どれだけお金を積んでも買えない『最強の無形資産』なんだから!」


前世の社畜時代、学歴や学閥の壁に何度も歯痒い思いをした私は、「学歴という名の最強のパスポート」の価値を誰よりも理解していた。


「それに、私、普通の女の子として中学校生活もエンジョイしたいの!」


(※もちろん、表向きは「普通の優等生」を演じつつ、水面下ではODAアセットのグローバル投資戦略を指揮する二重生活を続ける気満々である)


結果は当然の如く、首都圏最難関の中学校(開成……ではなく、女子の最高峰である桜蔭中学校や女子学院など、超名門校)の模試で常に全国トップクラスを維持し、余裕の合格を果たすことになるのだった。


二、 経済誌『フォーブス』の表紙を飾る6年生

しかし、そんな私の「世を忍ぶ小学生ライフ」を、世界のメディアが放っておくはずがなかった。


2012年の秋。

世界的な経済誌『フォーブス(Forbes)』アジア版の表紙を飾ったのは、ランドセルを片手に、渋谷の自社ビル『ODAビル』の屋上でスマートに微笑む、当時12歳の少女――小田里穂であった。


大見出しには、こう書かれていた。


【THE 12-YEAR-OLD TYCOON】

(12歳のタイクーン(大実業家))

――ハリウッドの星から、グローバル不動産・テック投資の女王へ。小田里穂が築いた「ODAアセット」の真実。

この記事の掲載により、日本国内だけでなく、ウォール街やシリコンバレーの投資家たちからも「あの謎の日本人の少女ファンドマネージャーは一体何者だ!?」と凄まじい問い合わせが殺到することになった。


「里穂ちゃん……! タイムズ紙からもインタビューの依頼が来てるわよ……! もう隠れようがないわ……!」


お母さんが青い顔をして電話の山を抱えてやってくる。


「ふふふ、隠れる必要なんてないわお母さん! これからは【世界が認める天才投資家&グローバル女優】として、堂々と表舞台を歩くのよ!」


(だって、もうすぐ……あの「歴史的イベント」が訪れるんだから……!)


第5章:ビットコイン爆発前夜と、ハワイの青い海

一、 2013年:最初の「伝説の暴騰」の足音

西暦2013年(平成25年)。

私が中学生になったばかりの春。


世界経済の片隅で、静かに、しかし凄まじいマグマのような熱量がうねり始めた。


これまで1BTC=数十ドルでくすぶっていたビットコインが、突如として世界中のメディアや投資家たちの視線を集め、1BTC=100ドルを突破し、さらに数か月で1,000ドル(約10万円)の大台へと駆け上がったのだ!


世間のニュースでは、「怪しいインターネット上の仮想通貨が暴騰」「バブル崩壊の懸念」といった野次馬的な報道が連日飛び交っていた。


しかし、渋谷・ODAビル7階の社長室の革張りチェアに座る私(12歳・中学生)は、静かにアイスコーヒー(※子供なのでミルク多め)を啜りながら、モニターのチャートを眺めてニヤリと笑った。


(きた……! ついに来たわ……! これが、歴史の教科書に載る『最初のビットコインバブル』……!!)


『里穂。保有する50万BTCのうち、全体の10%(5万BTC)を現在のピーク(1,000ドル前後)で一部利益確定(利食い)し、約5,000万ドル(約60億円)の米ドル現金を確保しなさい』


脳内でお姑さんが冷静かつ完璧な指示を出す。


(さすがお姑さん! すべてを売り払うのではなく、10%だけ利確して、残りの45万BTCは次のメガバブル(1,000万円突破)まで完全ガチホ(HODL)するのね!)


「佐藤さん(証券・暗号資産担当)!」


「は、はいっ!」


「指定の口座へ、保有分の10%の売却注文を執行してください。得られた5,000万ドルは、そのまま全米の優良インフラ株および金(ゴールド)の買い付けに回します!」


「り、了解いたしました……!!」


二、 12歳にして「日本屈指の超大富豪」へ

この10%の利売りにより、我が【合同会社ODAアセットマネジメント】の純資産総額は、不動産や米国株と合わせて一気に【約100億円(1億ドル超)】を突破した。


12歳。中学1年生。

総資産100億円。


日本国内の長者番付があれば、間違いなく上位に食い込むレベルの、正真正銘の「超大富豪」の誕生であった。


三、 ハワイの高笑いへ向けて

放課後。

私は制服姿のまま、お母さんと共に羽田空港の国際線ラウンジにいた。


「里穂ちゃん、夏休みの撮影と取材の合間を縫って、わざわざハワイに行くなんて……どうしたの?」


お母さんが不思議そうにジュースを飲む。


私は、カバンの中から取り出した「小さな金の扇子」をそっと広げ、ハワイ行きのチケットに重ねた。


「お母さん、確認しに来たのよ」


「なにを?」


「私たちが将来、のんびり暮らすための【ハワイの海の見える丘の土地】を下見しに行くの。最高の場所にある、最高の豪邸の土地をね!」


前世、社畜としてボロボロになりながら、スマホの画面でハワイの観光地写真を見て「いつか行ってやる……」と涙を流していた私。


今の私には、そのハワイの土地を現金一括で何十個も買い占めるだけの莫大な資産と、世界最高峰の自由がある。


『里穂。調子に乗りすぎると、またお姑さんに怒られますよ』


脳内で、AIがクスッと笑ったような気がした。


「怒らないでよ、お姑さん! 私たちはここまで完璧に、寸分狂わずこの未来を勝ち取ってきたんだから!」


「ねえ里穂ちゃん、誰とお話ししてるの?」


「ううん、何でもない! さあお母さん、飛行機に乗るよ!」


私は満面の笑みを浮かべ、未来の大富豪の特等席へと向かって歩き出した。


社畜として死んだ私の、二度目の人生。

大富豪へのロードマップは、世界を股にかけた最高潮のステージへと突入していくのだった――!

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