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3.レイラと真実

ちゃんと更新できました!


「やぁ、諸君。お待たせしたね」


急なことにリョータ達は声の方向とは逆に距離をとった。



(俺が話しかけらるまで、気づかなかった?しかも、気配を感じることができるミヅキまで無反応……こいつ何者なんだ……)

リョータの考えを見透かすかのように声の主は答えた。



「そんなに警戒をしなくてもいいわよ。私はレイラよ。ギルド本部長をやらされているわ」

レイラは挨拶をするとため息をついて話を続けた。

「ほんとにもう!仕事が多くてやってられないわ!」

その言葉に全員が警戒を解いた。

「そうな……」

リョータが労いの言葉を掛けようとした時だった。


「まだまだね」


その声はリョータの後ろから聞こえた。

すぐに振り払おうと三日月に手をかけようとするが、叶わない。

三日月は腰元から消えていた。

もっと言うと、レイラさえもいなかった。

(こいつは、ヤバイ。勝ち目がない)

誰もがそう思った。



「調子に乗りすぎです」



受付嬢さんの声でレイラは姿を現した。

「もう、クロエったら~。少し試しただけじゃない!」

「それにしてはやりすぎです!」

さっきとは雰囲気の違うクロエにレイラはテヘペロと言わんばかりに舌を出した。


「すいません。レイラはやり過ぎる傾向がありまして」

リョータ達は思った。


(アレがやりすぎです済むって……強すぎる……)

(気配を感じとれなかった……どういうことだ…)

(勝てる気がしないよ……)

(勝負してぇ!)

(………)

(つ、強すぎるでしょ)

「あ、ついつい寝てたわ……どういう状況?」


ユキだけは声に出していた。


「「「「「「 えぇ!さっきまで話してただろ! 」」」」」」


ユキと大人の女性2人以外が見事にシンクロしたツッコミを入れた。



「それで、君たちのことなんだけど」

「「「「「「 え、スルーですか?! 」」」」」」


「えっとね……君たちは弱いは」

レイラの言葉は誰にも届いていない。

(あ、ツッコミさえもスルーっすか…)


「あの、聞いてる?」

(こっちのセリフだよ……)

「は、はい」

かろうじでリョータは答えた。

「君たちは弱いわ。強くなってちょーだい」

「いや、あの。ちょーだいって言われても……どうすれば?」

軽装の少女が訪ねた。

「もちろん、大迷宮(ダンジョン)に潜ってもらいます!それも、全て攻略してください!」

しばし沈黙が流れる。


「「「「「 は?(え?)今なんて? 」」」」」


「だーかーらー!ダンジョン攻略してきて!」


「いやいや、無理ですよ」

「そうですよ!今まで見つかったダンジョンは9個。そのうち攻略されてるのって3つしかないじゃないですか!」

「そうだ。神殺しの英雄でさえ無理だったんだぞ」

リョータ、軽装の少女、ミヅキは口々に言った。


「いや、神殺しの英雄は攻略出来なかったんじゃなく、しなかっただけよ?」


その言葉に全員が一瞬言葉をつまらせる。


「そんな馬鹿な!そんな訳ない!」

ミヅキは否定した。




──────────────────────




「そんな馬鹿な!そんな訳ない!」

俺はそう言った。

(だって、母さんはダンジョンに潜り続けていた。そんな冒険が大好きな母さんが 行けるのに止める という選択肢を選ぶわけがない)

「事実よ」

レイラがすぐに返してきた。

「そんなはずが無い……だって、母さんは……」

「3つ目のダンジョンで死んだから?」

その言葉に俺は目を見開らき、それから睨みつける。



「なんで知っている」


「当たり前じゃない。同じギルドメンバーなんだから」



俺は絶句した。

周りも声を出せずにいる。

しかし、これでさっきの事も説明が行く。

だが、俺は認めたくない。




「なら……なら……なんで母さんは死んだ!」

「そうね、あなたには話すべきね」


それから俺は母の死因を聞いた。




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




あの日母さんはギルド本部の依頼で3つ目のダンジョンに入った。

あるギルドがダンジョンに入って3日帰ってこないために、調査に言ったのだという。

それも、1人で。

普段ならなんの問題も無かったが、その日に限っては普通じゃなかった。

途中でトラップに引っ掛かって、右手を負傷したのだ。

その状態でも救助をしようと30層までいった。

そこには、弱ったギルドメンバーがいた。

すぐに魔法で手当をする。

そして、そのメンバーと地上に戻る際に、デュラハンに遭遇した。

Aランク認定されるほどの強敵だ。

母さんは全員を先に行かせ、一人戦った。

しかし、勝てなかった。

左手では力が足りずトドメをさせなかった。

その隙にデュラハンの剣から心臓に一撃を貰った。

その状態で、最後にとった行動は逃げることだ。

追いつかれるのは明白だ。

それでも逃げた。

理由は、死因について・ギルメンや家族への手紙・自分の剣について紙に魔術で綴るためだ。

そして、最後は攻撃をくらうのではなく、力尽きた。



助けたギルドの人たちは無事に帰還できた。




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




俺は真実を知った。

しかし、悲しくはなかった。

ただ、こう思った。


「母さんは世界で1番かっこよくて、俺が最も尊敬する人だ」


「ああ、そうだな。お前の母さんはすげぇーよ」

どうやら俺は口に出していたらしい。

リョータの言葉にただ俺は一言返した。

「あぁ、最高の母さんだ」



──────────────────────




ミヅキの母の死因の話が終わると、少し間を置いて話題が切り替わった。


「さて、君たちだけど……魔王と戦う覚悟はあるかい?」

急にレイラの声は冷めたものとなった。

「はい、あります」

「俺もだ」

「私も」

「僕も」

「俺も」

「私も」

「俺も」


答えを聞くとレイラは笑った。

「そうか。良かったわ。でも、力不足よ」

「はい」

「なら、どうすればいいか分かるわね?」

「冒険者になってダンジョン攻略してきます」

「よく言ったわ。ただ、覚えておいて。私たちは魔神でさえ封印しか出来なかったわ。つまり、魔王を倒すには私たちの5倍……うんうん、20倍の強さがいると思った方がいいわ」

「覚悟なら出来てます」

「「「「「 俺ら(私)(僕)もです 」」」」」


「なら、クロエお願い」

「はい。皆様ついてきてください」


「皆、強くなるのよ」

「「「「「「「 はい! 」」」」」」」

その力強い返事にレイラは安心した。



そして、皆が部屋を出ていったあとを眺め呟いた。

「ダンジョン攻略は簡単よ。ただ……モンスター以外にも気をつけなさい」




─────────────────────────────




俺達はクロエさんに連れられ一階に戻ると、そのまま2階へ連れていかれた。

「ここが、初心者冒険者用の階よ。中央にあるのが、クエスト報告と換金のカウンターよ。その左にあるのがクエストボード。隣に立ってる女性に話しかければ受注と破棄ができるわ」

そう言いながら魔法陣の前に来て止まった。

「この魔法陣の中に入って。初心者訓練場があるわ」


魔法陣に入ると、目の前は眩しく光り、真っ白になった。




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




目の前には30代のおっさんが立っていた。


「おう、来たなクロエ。そいつらか新人ってのは?」

「そうです、ガルデさん。よろしくお願いします。」


目の前の男性はガルデと言うらしい。

見た目はただのオッサンだ。

しかし、よく見ると筋肉がすごい。

かなりの熟練冒険者のようだ。


「よう新入り!俺はガルデだ。お前らに基礎を教えるための教官ってとこだな!よろしく!」

そう言いながら手を差し出してきたので、俺は握手を交わした。

意外に好感をもてる人だ。




そんな中ミヅキは思っていた。

(こ、こいつ。なんか、リョータみたいなニオイが……)








今回はギャグ回なのか感動回なのかよく分からなくなってしまいました……

とにかく、楽しんで貰えたら嬉しいです!!


次回もよろしくお願いします!!

ブクマや評価などもよろしくお願いします!!

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