表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワケあって、異世界審査通っちゃいました  作者: 蜂月 皐
第4章「ゴルゴーン編」
33/78

第33話 「三つ蛇頭」

ゴルゴーンの領地、『三つ蛇頭』へ足を踏み入れた鈴空達。

そこには、樹海が広がっていた。

濃い霧の中、鈴空達に近づいて来る足音………

3人は身構え、戦闘態勢に入る

「痛てて」


若干の二日酔いが残る朝。僕は気だるく、重たい身体を必死に起こした。


「おはようございます!」


そして、リアと西華がユニゾンした………。


身支度を整え、スーレの街をあとにした僕達は、決して急がず、しかし着々と敵の領地の近くまで、その歩みを進めていた。


「鈴空さん。もうすぐ、ゴルゴーンの領地『三つ蛇頭(みつへびがしら)』に入ります。いつ相手が襲ってくるかわかりませんので用心してください」


なんだか、不気味な名前だな。三つ蛇頭か。


「なぁ、リア。ゴルゴーンってやつは、もしかして3姉妹か?」


リアルの世界でゴルゴーンと言えば、髪の毛が蛇のゴルゴーン3姉妹が有名だ。


「いえ、ゴルゴーンに姉妹がいるという話は聞いたことがありませんが………」


リアルとは違うのね。いやでも、良かった。ボスが3人もいたら、大変だ。


僕達が、三つ蛇頭に足を踏み入れると、そこは、丈の長い草が生い茂り、背の高い木々が太陽から注がれる光を遮った、樹海のような場所だった。


「なぁ、リア。全然手入れが行き届いてないように思えるのだが、ここはもうゴルゴーンの領地で良いんだよな?」

「はい。地図通りであれば、ここで間違えありません」


僕、こうゆうジメジメした暗いところは苦手なんだよなぁ。

はぁ………。

さっさとゴルゴーンぶっ倒して帰ろーっと。つーか、常婆のやつ。今回の借りはかなりデカいからな(ブツブツ)。

僕が独り言を呟いていると、


「みなさん構えて!」


先頭を歩いていたリアが突然、僕達に指示を出した。途端、辺りが霧に包まれる。


「こ、これは!」


僕達は、既に戦闘態勢に入っていた。というか、入らざるを得ない状況に陥っていた。

濃い霧の中、足音が聞こえてくる。


「1人、2人………か?」


息を殺し、目を凝らし、全身の筋肉を緊張させ、紗月を握る手は小刻みに震えている。


次の瞬間、声が聞こえてきた。


「ふぁぁぁ。誰だよぉ?僕達の領地に足を踏み入れたのぉ?折角、気持ちよく寝てたのにぃ」

「ステーノ!油断してるんじゃないわよ!ここはあなたの担当でしょ!」


二人の女のコがなにやら会話をしているようだ。


「何者や!姿を見せぇ!」


西華がその声の主へ言葉を投げつける。だが、返答はない。

刹那!


「シャァァァ!」


僕の腕ほどあるだろうか。視界の悪い、濃い霧の中から大きな蛇が僕目掛けて噛みついてきた。だが、まだ紗月は錆びたまま。僕は、避けようと、咄嗟に身を捩る(よじる)。なんとか初撃は避けれたが、僕はバランスを崩し、地に膝を付いた。蛇は、追撃とばかりに再度、僕目掛けて噛みついてきた。


魔法『火憐(かれん)


「鈴空様!今のうちやー」


西華の放った火魔法は、大きな蛇に命中し、その身を焼き、焼却した。


「西華。助かったぞ」

「ちッ。しくじったか。ステーノあんたがノロノロしているからよ」

「だってぇ僕、まだ寝起きで頭がボーっとぉぉ………」


濃い霧の中から、2人の女の子………いや、少女と幼女が姿を現した。


「あなた達、一体………」


リアと西華は僕を守ろうと、眼前に構えた。


「ステーノ全部あんたのせいだがらね。姉様に叱られても私は知らないんだから!」


「おい、お前ら。ちょっとは、こっちの話を聞け。いきなり攻撃してきてなんなんだお前たちは!」


子供のいたずらにしては、少しが度が過ぎる。まぁ僕が、爬虫類苦手っていうのもあるんだが、それにしてもだ!大人の話はちゃんと聞かなければならん。


「はぁ?なんなんだって?それはこっちのセリフよ。あんた達こそ、私達の守護するこの三つ蛇頭になんの用なのよ!」


これだから、子供は苦手だ。我儘で、大人の言うことなんて聞きゃあしない。


「俺たちは、ある人の救出でゴルゴーンがいるっていう国に向かっている途中だ」


きかんぼうのお子様にも容易に理解ができるように、僕は端的に、おもいっきりシンプルに用事を伝えた。

すると、2人の女の子の背後に1人の大人の女性が姿を現した。


「それは、聞き捨てなりませんね」

「ね、姉様!?こ、これは違うの。ステーノが怠けてたせいで、こいつらの侵入を許したの」

「ZZZ………」

「はぁ。ステーノ起きなさい。全くあなたは………。メデュー。あなたは、ステーノの姉なのだから少しは、妹を庇う(かばう)ことを覚えなさい」

「はい………」


どうやら会話から察するに、この3人は姉妹のようだ。ステーノは末っ子で寝坊助。メデューは次女で、ツンケンしている感じだな。姉様とやらに頭が上がらないといったところか。それにしても、こいつらの姿は、デミヒューマン。それも見るからに蛇だな。ステーノは髪が、メデューは尻尾がそれぞれ蛇のそれだ。姉様ってやつは、普通のヒューマンか?蛇らしき箇所が見当たらない。変わったところと言えば、ずっと閉眼していることくらいか。


「私はリュアレ。私達姉妹は、ゴルゴーン様が配下、『三つ蛇頭 レラージュ3姉妹』。ここを訪れた用事を聞くに、私達はあなたがたを敵と認識しました。ゴルゴーン様の為、排除します」


レラージュ3姉妹だ!?やっと自己紹介したかと思えば、いきなり排除かよ。とんでもない姉妹だな。


「排除って。話す余地なしか?」

「はい。ゴルゴーン様に牙をむく者ならば、理由はどうあれ、排除の対象です」


聞く耳持たずか。でも、自分の大将を守ろうとする忠誠だけは、認めてやるか。


「リア、西華やるぞ!」

「はい。話が通じそうもありませんね」

「ほんなら」


そして、両雄戦闘態勢に入った。

読んでいただきありがとうございます!

是非、感想、レビューよろしくお願いします^^

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ