第395話 明日はアニメを見ようと思ったらしい
ん?問題と言えば……。
ネズニーの話をまだ兄に言ってなかったなぁ。
「お兄様、そういえば昨日ネズニーに行って気が付いたことなのですが……」
「ああ、そうだった。昨日は楽しかったかい?疲れて帰りは寝てしまったようだね」
うっ!
思い出さなくてもいいことまで思い出させるなっ!
「ええ、とても楽しかったですわ。お兄様も生徒会のお仕事をお休みするなら、行ってはいかがですか?」
兄が、ネズニーに出掛ける。
イコール、兄は家にいない。
故に、私、シアタールームでアニメ見る。
ふおうっ!
なんと完璧な計画なのでしょう!
天才か!
私、天才か!
ア、ニ、メ!
白川家はアニメ専門チャンネルも見られるんだ。うふふ。
そして、パソコンと違って閲覧履歴なんてものは存在しない。
ビバ!有料放送!
「そうだな……せっかくだし、明日は生徒会の仕事は忘れるか……」
「そうですわ!GWずっと頑張っていたのですもの!誰も文句は言いませんわ!」
さぁ、兄、出かけるのじゃ!
「璃々亜は明日、何をするつもりだい?」
それはもう、アニメ三昧ですよ!
アニメ、アニメ!
「アニ……」
いかんっ!
うっかり口に出しちゃうところだった!
「アニ?」
やっばい。
ごまかさないと。アニ……なんかミュージカルに合ったな、アニーだっけ、アニーを見に?やってんの?チケットどうすんの?感想聞かれたら?
だめだ!
「アニ……言い間違えましたわ、兄、お兄様、そう、お母様を母と言うように……」
「ああ、私のことかい?そうか。誰かとの会話では、私のことは兄と言っているんだね」
兄がニコニコ笑っている。ご、ごまかせたよね?
「そうか。私のことをよく友達と話しているんだね」
してないし!
攻略対象のことをなぜわざわざヒロインに広めないといけないのっ!
それに、兄のことばかり話すブラコンじゃないからっ!
……はうっ!まさか兄は、学校で周りの人間に私のことをペラペラしゃべってるんじゃないでしょうね?
しかも、兄のことだ……シスコン目線で、実際の私に親の欲目ならぬ、兄の欲目で、実際よりも有能な人物に仕立て上げられているんじゃぁ……。
やーめーてーっ!
「璃々亜は明日は一日家にいると言っていたね?」
うんうん。
アニメ三昧な!
いや、表向きは勉強だけどな!
「じゃぁ、一緒にネズニーに行こう」
……?
は?
……はぁ?
いや、私、昨日行ったばかりだしっ!
っていうか、家でアニメ見たいし!
「私、べ、べ、勉強を……」
「勉強なら移動中やほかの時間に私が見てあげるよ」
うぐぐっ!
勉強じゃなくて、アニメが!って言えないじゃんっ!
「あの、ですがそれではお兄様が楽しめないのでは……」
「何を言うのだ、璃々亜が一緒だというだけで、私は楽しいよ。」
はー、まぁ、そうですか。
それ、恋人に言えば完璧なイケメンなのにな。
くっ。
なんで妹に言うのか。
答:シスコンだから
……。
がくっ。分かってるけど。
はーっと、心の中で盛大にため息をついていると、兄が眉尻を下げた。
「璃々亜は、私と行くのはいやかい?」
兄と行くのが嫌なんじゃなくて、出かけたくないんだよぅっ!
「そう言うわけではありませんが……行ったばかりですし……」
だからな、兄よ、諦めてくれ。
「確か、ネズニーランドへ行くと言っていなかったか?じゃぁ、今度はネズニーシーにしよう」
うっ。
そうだね。
ネズニーシーには行ってないよね……。
こういえばああいう、くそぅ、兄め!
「流石に、突然明日行くことになっては、他に誘える人もいないんだ……。一人で行くわけにも……」
ぐぐぐっ。
行ったらどうかと勧めたのは確かに、私だ!
そうだよ、急に「明日ネズニー行かない?」とか言っても誰か捕まるとは限らないもんな。
わかってるよ、特に私みたいな友達少ない人間は……。
ボッチでネズニーとか……ううう、それは、ない。
いくら、なんでも、実の兄にボッチネズニーを実行させるほど、私は鬼ではない……。
ご覧いただきありがとうございます。
なんだか、感想欄に兄ルートも見たいかもって書いている人がいたので(記憶違いじゃなければ)
兄ターンも用意しようと思いまして……。
一緒にネズニー行くことにしました!
……たぶん。
行くことになるはず……。




