↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

441/565

第364話 みっきゅんの読む同人誌らしい

 イベントが終わり、着替えてかピックサイト内のカフェに入り、同人誌を黙々と読む。

 うっわー!

 アニメもそうだったけど、ユーキはあたりだ。

 これからガンガン人気出るよなぁ……。

「あ……」

 小蔵屋の同人誌……。私が持っていたのと……同じだ。

 まったく、同じ。

 ……。何度も何度も読み返したから覚えてる。

 キャラクターの名前や髪型や服装がこっちの世界の物に自動修正されてる感じはあるけど、文字は一言一句同じ。

 ……NARUKOは、前世とこっちでもとになる作品自体同じだから……。

 手元の同人誌を眺める。

 これ、こっちの世界と前世の世界で、まったく同じものが存在するんだろうか?

 キャラクターの名前おm髪型も服装も修正されない同じものが……。

 だとしたら、世界をまたいで……みっきゅんと同じもの手に取って読んでるかもしれないね……。

 私とみっきゅんはカップリングも好きなシチュも好みがいっしょだったから……。

 あー、とはいえ、どうなんだろう。

 こっちにきて、私は前世ではしてない行動を始めた。それが、変装のためのコスプレだ。

 コスプレをしたことで、蔵皇先生に声をかけてもらったりした。本のプレゼントももらった。

 その本が……姉弟のNL本。

 今まではBL以外まったく手にしたことのなかった私の手に、NL本が渡ったのだ。

 こうして、みっきゅんと少しずつ違う本を手にしていくようになるんだろうか?

 ううん違う。違う違う。

 違う本をじゃない、違う本もだ。

 違う本も手にすることはあるだろうけど……でも、必ず同じ本を手にするはずだ。

 数は少ないかもしれない。

 ……私の方が、入手に制限かかっているため仕方がない……。でも、ぜったい、みっきゅんも読んでるだろうなって同人誌なら分かる。

 みっきゅんが好きだろうなってカップリングも分かる。

 あれ……だけど、ちょっと待って……。

 これ、大前提が腐女子を続けるってことだよね?

 私は、こっちで高校生からやり直しっていうか、若返ったけれど……。

 みっきゅん……結婚して腐女子卒業とかないかな?

 そういえば、バレンタインの日に、結婚の話とか少ししてたし。みっきゅん、親の圧力がみたいなこと言っていたもんね。

 ……。一緒にイベントに言っていた親友である私が死んじゃって、このタイミングで……卒業とか……。

 私が、イベント会場のちょっとしたことでみっきゅんのこと思い出して思わず泣いちゃったみたいに……。

 みっきゅんも、イベントへ行くと、私のことを思い出して辛い思いをしちゃうかもしれない。もしかすると、腐関係の物を見ると涙みたいな状態なのかもしれない。

 ……私は、何も分からない環境に放り込まれて、そっちに対応するのに必死で、悲しみに沈む時間は少ないけれど……。

「どうしたの?姉?」

 手が止まった私に弟が声をかけてきた。

「あ、うん、ごめん。何でもないよ。もう少し待っててね。すぐに読んじゃうから」

 考えるのはいつでもできる。今は目の前の同人誌を読んで心に刻みつけないと。

 ふおうっ!

 京様が縛られてるっ!や、やだ、何これ。

 ん?試合に出られないようにって敵チームにつかまったの?

 ちょ、縛り方、縛り方、それ、SMの方だよっ!

 逃げようと体をよじるから、ちょっ、やだ、もう、蔵皇先生、天才!天才すぎますっ!

 ひゃーっ、早く、早く都キャプテン助けにきてー!じゃないと、京様が!

 ほ、ほら、見張り役の男が、京様見て、ひゃぁーーーーっ!

 おっと、ここから先は18Rではないけど、ぎりぎりですな……。

 てなこんなで、読み終わる。

 あー、心が満たされた。

 また、しばらく妄想だけで生きていけそうです。

「じゃぁ、これ、お願いします」

 読んだ同人誌を弟に手渡す。

「はい」

 ん?弟は同人誌を持っている私の手をつかんだ。

 いや、同人誌を受け取ってください。私の手を持つ必要はないよ?

「姉さん……頑張って、稼ぐから」

 は?

 バイトでも始めるの?

 そういえば、私、何か言ったっけ?

 えーっと、オタ活動には自分で稼いだ金を使えみたいなこと?

 言ったかなぁ……。親に金せびってオタ活動するニートは良くないと常々思っているから、口に出したかもしれないな。

 でも、高校生なんだし、小遣いの範囲ならっていうのも言わなかったかな?

 それとも、小遣いの範囲を超えて何かにお金使いたいのかな?

 はっ!

 同人誌を作るとか?

 万単位だもんね。……って、いきなり万単位同人誌にすることはないよね。お家プリンターとかでも結構立派なの作れるし。

 ああ、そうそう。うちみたいに、お家コピー機みたいなのあるかもしれないな。弟の家にも。

 ないかな?

 弟の家の規模がよくわからないし。

 おっと、知ってはいけないのであるよ。

「じゃぁ、先にお店出るね」

 弟とはここで別れる約束をしてある。

 私の都合でいえば、家に帰るために途中で変装解除しなければならないから。

 弟は、まだ新宿駅でストーカーがウロウロしていると、一緒にいる私に被害があるといけないからと言っていた。

 さっと、伝票を手に取る。

「姉さん」

「お礼。何もできないから。ほら、それとか」

 同人誌を指さす。預かってもらうんだし。いろいろネットで調べてくれたりとか。

 弟はうんと小さくうなづいた。

 よかった。お礼させてもらえて。

 支払いを済ませて駅に向かう。


ご覧いただきありがとうございます。

あと、1週間になりました。2月15日まで……。

そうです。みっきゅんは重要なキーパーソンです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。