第284話 コンフォートシューズっていうらしい
店内ウロウロしてたら、見つけました!
靴!
ローファー!
何で、スポーツ用品店に?と思ったら、ローファーそっくりだけどコンフォートシューズっていうそこがゴムになってる靴だそうで。
ウォーキングなどの軽い運動に使えるらしい。
おお、これ、姉と弟のコスプレにいいんじゃない?会場歩き回っても疲れないし。
よし、買おう!
自分のと、弟へのプレゼント。
あれ?
弟の靴のサイズっていくつだっけ?
スマホを取り出し、靴のサイズを尋ねようと思ったけど……。
んー、どうしようかな。靴のサイズ聞いたら、弟の靴買おうとしてるのバレバレかなぁ?
弟はどうするかな?むしろ、私の靴サイズを聞き出してプレゼントするとか言い出さないかな?
……いや、それじゃぁ、色々なことのお礼にならないし。
よし。尋ねるのはやめよう。
で、適当なサイズを買おう。
えーっと、出会いの瞬間を思い出そう。
転んで目の前で見た弟の靴。
……。でっかい!っていう印象は無かったなぁ。
並んでいる靴を目の高さにあげて見る。
28.5と28サイズは、明らかに大きすぎる。
27……も、大きすぎる気はする。
26……んー、微妙だなぁ。
26.5?パッと見違いはそう無いように思うんだよねぇ。
っていうか、別に普段履く靴じゃないからいいか!
小さいのは辛いけど、大きいのは靴の中に詰め物すればいいんだし。それに、まだ成長期だから、足も大きくなるよね?
コスプレ用の靴なんて、時々しか使わないから傷まないし。
よし、大きめの靴でいいや。
自分の靴と、おそろいのデザインの27センチの靴。それから、さっき選んだトレーニングウェアを持ってレジに。
「あの、こちらの靴はプレゼント用に包装をお願いしてもよろしいですか?」
と、弟の靴を包んでもらう。
靴の箱二つと、トレーニングウェアの入った紙袋を受け取り、野球関連グッズの売り場へ戻る。
「グローブにも、色々な色があるんですのね。これだけカラフルだと、悩んでしまいますわね」
田中くんの横に並んで声をかける。
「白川、うん、そうなんだ。だけど、高校野球では使っていい色とダメな色があるから、そう悩まなくて済むんだ」
「そうなんですの?知りませんでしたわ」
「プロ野球になると、何色を使ってもいいんだけどな。例外的にピッチャーだけ白っぽい色は禁止だけど」
そう言いながら、田中くんは、カラフルなグローブを見た。
「プロ野球選手を目指してるの?」
田中くんが、どれくらいの選手なのか分からないけど、まぶしそうな目でカラフルなグローブを見てる田中くんを見て思わず言葉が出た。
「記憶に残る選手じゃなくて、記録に残る選手目指してる」
にっと笑って、私の頭をぽんぽん。
記録に残る?
それって、もしかして、何安打記録とか、ホームラン記録とかそういうの?
プロになるだけでも大変なのに、そのさらに上を目指してるって言っちゃう田中くんすごいな。
「応援する!」
「サンキュ」
田中くんは、いくつかの小さい物を手に取り会計を済ませた。
野球に必要な物といえばバットとグローブくらいしか分からないので、全然何を買ったのか分かんない。けれど、田中くんは他の店ではなかなか手に入らないからこの店を今度から使おうと嬉しそうだ。
店を出るところで、右手と左手を差し出された。
ん?
両手をつないでダンスでも始めるつもり?
……私、自慢じゃないけど、ダンスなんて踊れないよ?
両手をつないでできることといったら、ロンドン橋とか?
なんて考えてたら、持っていた荷物を片手に受け取り、もう片方の手で手をつないだ。
うわぁっ!当然のように荷物を持ってくれる田中くんって、すごい!
スポーツマンなのに、脳筋じゃないよぉ!
……あ、すいません。
よく考えたら、脳筋なスポーツマンの方が世の中には少ないですよね……。
都キャプテンも、当たり前のように荷物もってくれるよなぁ。
京様だって「貸せよ」とか言いながら持ってくれるだろうし……。
ああ、田中くん、まるで漫画のキャラクターみたいに……いろいろと気が付いてくれる。
……3次元だけど、2次元っぽいな、田中くん。
あ、褒め言葉だよ。褒め言葉!
「これ、何買ったの?」
私の靴と、弟の靴と……おっと。
弟って誰だよっ!って言われかねない。
「先ほどのトレーニングウェアと、靴を2足買いましたわ」
御覧頂き有難うございます。
ローファーを買う描写を入れたかったけど、スポーツ用品店なので、コンフォートシューズっていうのにしてみました。見た目ローファーそっくりなものもあるようです。
璃々亜の最高の褒め言葉「2次元キャラっぽい」出ました……笑




