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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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322/565

閑話 弟視点 あの時あの場所で君たちを見てたよ

短めです

 白川璃々亜が、高円寺家の子息と対立しているという話は、半信半疑だった。

 だが、見てしまった。

 白川璃々亜が、あろう事か高円寺家の子息の肩を壁に押し付けているところを。

 明らかに怒りをにじませた目で、高円寺家の子息を睨みつけている。

 ……噂は本当だったのか……。

 それにしても、ひどい。

 対立して、家に迷惑をかけるところは仕方がない。

 僕だって、家に逆らうこともある。それが不利益を与えていることだってあるだろう。

 社交の場に出ないというわがままだってそうだ。

 だけど……。男の肩をひっつかんで壁に押し当てるのはやりすぎだ。

 もちろん、セクハラ男だとか、男が先に暴力を奮ったとかなら仕方がない。だが、僕が聞いている高円寺の噂には、そういったセクハラや暴力などとは無縁なはずだ。

 お茶会部では積極的に社会活動を取り組もうとしている人格者だ。

 女性に手をあげるようなことはないだろう。その高円寺家の子息に、白川璃々亜は何をしようと!

 はっ!

 まさか、壁に押さえ付けて、そのまま唇を奪うとか?!

 対立しているのではなく、白川璃々亜は高円寺家の子息のことが好きで、気を引こうといろいろ突っ掛かっているとか?

 姉に似たその容姿で、高円寺の子息を壁に追い込み、唇を奪う。

 姉に似たその声で、せつない吐息を漏らす……。

 くっ!

 高円寺家の子息!

 役得じゃないのか?

 いや、違う、違う、違う!

 決して、白川璃々亜に迫られるのがうらやましいということはない。

 そんなひどい女、僕は好きじゃないんだから!

 僕が好きなのは、姉。

 姉に会えないから、ちょっと混乱してるだけだ。

 遠くに見える白川璃々亜が、高円寺家の子息に何か言っている。

 そして、高円寺家の子息の肩から、白川璃々亜は手を退けた。

 あれ?そのまま、壁に押し付けて口づけるんじゃないのか?

 なんだ、そうか。別に、白川璃々亜は高円寺家の子息が好きなわけじゃないのか。

 そうだよな。もし、好きなら、お茶会部に入っていたはずだ。

 やはり、噂通りあの二人は対立しているのだろう。

いつもありがとうございます。

弟は、ろくでもないシーンばっかり目につくらしい。そして、誤解が膨れていくという……。

そして、葛藤しまくり。

脳内が恋愛であふれてるの、弟だけじゃないのかな……。一番乙女だな……。

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