↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

308/565

第267話 本日は金曜日らしい

 金曜日といえば……。

「白川さん、少しいいかな……」

 はい?

 教室に入ると、まだ、名前を覚えていないクラスメートの男子に声をかけられた。

「これ、市議会議員をしている母なんだけど……」

 うお、お母さんが市議会議員とな?!(注1*後書きに)

 手渡されたのは、市議会議員の活動報告書?

 近々選挙あったっけ?息子がこうして、選挙活動のお手伝い?

 ……っていうわけでもないよね?私たちに選挙権なんてまだないし。

 いや、まて、こっちの世界じゃ、15歳くらいから選挙権があるのか?

 えーっと、前世の世界に酷似してるから、小さな名前の違いには気を付けるけれど、大きくシステムが違うとか考えたことも無いよ……。

 っていうか、中学社会の勉強してた時に選挙権とか載ってたから、20歳で間違いないと思うんだけど……あ、18歳にするとかしないとかテレビでやってたけど……。市議会議員はまた違うって可能性が全くないわけでもない……。

 と、目を白黒させている私に、男子生徒は活動報告書の一部を指さした。

「図書に関係したことが載っていたから、何かの参考にならないかと思って……」

 指のさされた場所には、市の問題になっていることが書かれていた。

 児童館の本の老朽化にすいて。予算を回すべきだと提案したとある。

 児童館に置いてある本の殆どが、発行年月日が昭和。新しい物は市民からの寄付。長い間市の予算を使って新たに購入していない。子供の育成のために予算を少し回すべきだと……。

 昭和の本だとぉ?

 ……予算を回すべきか。

 市内にある児童館の数はいくつ?たしか、小学校と同じくらいの数だよね?いくつあるんだろう?50くらい?そんなにないかな?

 1冊1000円で10冊で50カ所で50万か。50万の予算も市は出せないの?

 報告書には赤字の続く第三セクターへの補助金のことも触れられている。うん、億単位だね。……その100分の一どころか1万分の1の予算すら回せないの?回す気がないの?

 赤字の第三セクターをいつまで抱えるの?無駄をなくす努力をちゃんとしてるの?

 委託業者を変えるとかしないの?まさか、議員の誰かと癒着してたりしないでしょうね?

 グルグルと胃の中が変な気持ちになる。

「あの、それで、もし母と話がしたいのなら、僕に行ってくれれば伝えるから」

 はっ。

 いけない。目の前のクラスメートのこと忘れてた。

「はい、ありがとうございますわ」

 にこっ。

 お礼を言って席に戻る。

 第三セクターがどうとか、政治の話は今は考えないようにしよう。クラスメートのお母さん議員の報告書を見ていると、色々な市の抱える問題に、真摯に向き合っているようだ。

 うん、そう。私にできることはこういう政治家をきちんと選んで、選挙の時に投票すること。

 そして、まだ、選挙権がない私にできることは……なんだろうか?

「あれ?璃々亜さん、それ、どうしたの?」

 鞄を手に教室に入って来た芽維たんが、私が机の上に広げている報告書を見た。

「ええ、図書委員の参考になればといただいたものですわ」

「へぇーそうなんだぁ。あ、本当だ。児童館の本のこと書いてあるね。あ、こっちは公園の掃除ボランティアのこと書いてある」

 活動報告書を見ていた芽維たんが声を上げた。

 え?

 清掃ボランティア?

「4月に入り、市内の公園を高校生がボランティアで清掃活動してくださっていますだって、これってお茶会部の活動のことだよね?」

 おお、本当だ。書いてある。

「ふふっ。自分のことじゃないけど、こうして見て評価してくれてる人がいるのって嬉しいね!」

「そうですわね!誇らしいですわね」

 嘉久たちの頑張りは、ちゃんと伝わっているらしい。

 そういえば、日曜日には大規模清掃だっけ?

 普段と違う清掃って何をするんだ?

 まぁいいか。

「今日は部活だねぇ」

 そうそう。

 金曜日は部活なのですよ。

「基本はまたメレンゲの練習かなぁ?何を作るんだろう。この間のマカロンおいしかったねぇ」

 芽維たんが、思い出し笑いならぬ、思い出しよだれを垂らしそうな勢いで幸せそうな顔をした。

 うん、美味しかった。

 ちょいと失敗した私のですら、結構おいしかった。先輩が作ったのはもっと美味しかった。

 けれど、今日もマカロンなのかなぁ?

 泡立てがどれくらい上手くいったかは、確かにマカロンにして比較すると分かりやすかったけど……。

 せっかくお菓子部に入ったんだから、他にもお菓子食べたい!

 あ、違った。

 他のお菓子も作って、食べたい!

 おっと、食べたいという思いがぬぐえない。

 もう一度、作りたいという思いをパワーアップするのだ!

 お菓子を作りたい!

 何のために?

 食べるために!

 ……だめだ、結局そこに行きつく。

 作ったお菓子をどうするか、もう少し考えるんだ!

「おはよう、白川!」

 うおっ!

「田中くん、おはようございます」

 そ、そうだ、私、お菓子を田中くんに差し入れする約束してたんだ。

 田中くんも、マカロンばかりじゃいやだよね?

 もっと、別のお菓子も作って差し入れたい。

 うん、できれば……上手に作れたの食べてもらいたい。

 ん?

 そうだ!私、だいぶ泡立てるの上達したと思うんだ。だから今日はマカロンでもいいや。上手く作れたマカロンを食べてもらえるっ!

いつもごらんいただきありがとうございます。

注1に関しまして。

市議会議員にしましたが、区議会議員にすべきか悩みました。

舞台は東京なのですが、東京の事情に疎くて、区と市じゃ雲泥の差があるのか、そうでもないのかよくわからないのです。

一応、舞台となっている鳳凰学園は良家のお嬢様お坊ちゃまが通う高校です。それが、23区にないのは違和感があるのかもよく分かりません。

ご意見を聞かせていただければと思います。<(_ _)>


と、たまには真面目な後書き。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。