第266話 仲間とライバルらしい
友達ももちろん素敵だけど、仲間もかっこいいじゃん。
ああすいません、中二病だとか厨二病だとか、……。
一緒に戦う仲間カッコイイとか……えーっと。中身おばちゃん。いや、外身もすでに高校生ですが、ちょっと発想がおそなかったですか?
……いい。
うん、オタクだから。永遠の中二病で結構です!
むしろ「そのままの君が好きだよ」と囁く王子様的な男性がいつか現れると信じている、シンデレラ病を患うよりはマシだ!
あ、いや、どっちもどっちか。
えっと、なんだっけ?
そうそう、仲間と頑張ろうって気持ちが相手を敵認定したのですな。
「私、敵と言いましたか?言葉を間違えましたわ。競い合う相手ですわ。敵ではありません」
とはいえ、ライバルでもない。
ライバルってさ、もっとこう、仲間よりも熱い、実は友情でつながっている的なイメージでしょ?
え?
また中二病?いいんだ。
とにかく、漫画の中では「ライバル」ってのは「仲間」同様に特別な言葉!
決して図書委員の別チームはライバルではないのだ!
「競い合う?いったい、璃々亜は何をしてるんだ?」
兄が怪訝な目を向ける。
うっ。
図書委員のあの内部のごたごたを知られるべきじゃないよね?
もし、下手に兄が口を出したりなんかしたら……。
「生徒会長であるお兄様の権力を笠に着て」だの
「自分では勝てないから、お兄様に泣きついたのですか」だの
……なんだか、めんどくさいこと色々言われそうだもんなぁ。
「何もしていませんわ。お兄様が提案なさったのでしょう?K3を。ただ、他の方と競っているだけですわ」
「ああ、そうなのか?」
と、兄。
まだ半分変な顔つきしてる。
「なんで、それで姿を隠す必要があるんだ?」
と、嘉久がもっともなツッコミ。
いや、だからさー、相手がさぁ、めちゃ卑怯なんだってば。
って、ここで言えば、兄が「成敗してくれる!」と出張りそう。
でもって、自分たちの悪行を棚に上げ、
「生徒会長であるお兄様の権力を笠に着て」だの
「自分では勝てないから、お兄様に泣きついたのですか」だの
言い出すんだろうなぁ。
あー、めんどくせ。
っていうか、それで済むなら御の字?
下手したら……。
「白川璃々亜はお兄様の権力を使って、我がまま放題」
とか、悪役令嬢の汚名を着せられる……。
NOーーーーー!
悪いのあっち!
ついでに、兄は勝手に動いただけ!
ワタシワルクナイ……。
……っていっても、聞き入れてもらえないんだろうな……。
怖い。
「それは……、ご存じありません?それぞれのクラスや委員会や部活で、他では何をしようとしているのか、情報を集めていますわ」
「ああ、そうだな」
それは当然、兄も嘉久も知っているようだ。
「中には、単独ではなく他の部などと手を組んで何かを計画しているようですわ」
うん、それ、図書委員のことだけどね。
文芸部と合同で進めるつもりなんだ。
「どちらと手を組めばよいのか、より自分たちに有利になるのはと、それぞれ情報集めに必死な方々もいらっしゃいます」
手を組む相手を探して情報を集めているわけじゃなく、相手を出し抜こうとしてるってのが事実だけどね。
しかも、相手のアイデアを盗むという卑劣な方法で……。
「ふぅーん。そういえば、お茶会部も一緒に清掃活動をさせてくれという話もあったみたいだな……」
へぇー。
「それはよろしかったですわね」
「だが、トイレ掃除に話が及ぶと、自分たちには修業が足りないと辞退するんだよなぁ」
ふっ。
そりゃそうだろうね……。
トイレ掃除はハードルが高すぎるよ。
「修行といっても、俺たちだってまだ道半ばなんだけどなぁ」
……道半ば……。
っていうか、修行を重ねて、何を目指しているんだ?
そういえば……前にテレビで見たような気が……。
「掃除検定?掃除大会?」
清掃会社の社員が大会に出場して優勝を争うみたいなのあったよね?
「ん?そんなのがあるのか!早速調べなければ!」
って、嘉久、だから、何を目指しているんだ?
っていうか、むしろ、それお茶会部じゃなくてさ……。
掃除部とか、掃除同好会とか作ってやる話なんじゃないかな?
っていうかさ、何気なく会話してるけど……。
しょ、く、じ、ちゅ、う!
食事中にトイレの話とか!
やめてー!
まぁとにかく、身を隠す云々は誤魔化せたからいいけど……。




