↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

286/565

第252話 嘉久のあれは好きらしい

「ああーっ」

 嘉久の叫び声。兄がどうやらスプーンのオムレツを口に運んだらしい。どんだけ悔しがってるんだろうか……。

 ああ、それにしても、京様ヴォイスの叫び声とか。録音させていただきました。脳内変換で「あっあーっ」に変更清み。

「嘉久様の分は、新しく作りますから、お待ちくださいませ」

 どうせ卵白泡たてる練習だし。

 卵を割って、ボウルに、おいこら、復活したのはいいが、卵に手を出すな、嘉久!

 今度こそ上手に割れる気がするって?兄ー、出番ですよっ!って、兄がオムレツを食べていて役に立たない!

 嘉久の手が、卵に触れる、やばいっ!

「あ、そうだ!」

 寸前で手を止める嘉久。

「ちょっと待ってて」

 背を向けて白川家を出て行く嘉久。

 待ってろ?

 いや、泡立てるよ。

 シャカシャカ。

 シャカシャカ。

 おお、さっきより腕が楽。コツをつかみかけている、私!心なしか、泡立ちも早い気がする。

 そうだ、今度から練習するときに、タイマーで時間を計ってみよう。そうすれば、成長具合が分かるよね?

 うん。いい感じに泡立った。

 ここに卵黄を混ぜるんだよね。

「璃々亜、コレも混ぜて焼いてみて!」

 ふおっ、手渡されたのは、明太子!

 これを取りに行っていたのか?

 明太子の粒を取り出し、まず黄身と混ぜてから、メレンゲの泡をつぶさないようにゆっくり混ぜる。

 そして、焼く。二つ折りにして皿に盛る。

 そこにすかさず嘉久が、マヨネーズを……ん?マヨネーズじゃない。少し黄色が濃い。

 え?チューブに入った、チーズソース?

 ってことは、これ、チーズ明太オムレツモンサンミッシェル風ってこと?美味しそうなんだけどっ!

「味見しないのか?」

 嘉久が私の顔を見る。

 するよっ!っていうか、嘉久にあげなくちゃいけないの?えー。

 チーズ明太、絶対美味しいに決まってるじゃんっ。

「では、半分」

 ざっくり半分スプーンで割って、別の皿に移す。

「えっ、いや、璃々亜、」

 嘉久が、すんごくがっかりした顔を見せた。なんだよ、半分とか持ってきすぎとでも言うのか。知らん。作ったのは私だ。

 あ、明太子とチーズソースの提供は嘉久か。……知らん。味見だ、味見。

 もぐっ。

 ふあっ、うんま。

 明太チーズでふんわふわ。何これ。いや、新食感だわ。この発想、嘉久、お前天才だな。

 って、さらに醤油を少し垂らす?嘉久、お前……ネ申じゃない?

 嘉久の味覚センス、好きだわ!めっちゃ好き!

 醤油を垂らしている嘉久が顔を上げて、目が合った。

「うわっ、いや、違うんだ、璃々亜の料理が不味いから醤油が必要とか、そういうんじゃなくて、明太子とチーズとバターと醤油がおいしそうだと思って……」

 ああ、そういえば。料理の味をみずに、何にでもいきなりソースをかけるとかダメなんだっけ?私は別に平気だけど。

 むしろ、この場合は醤油をかけるのは……。

「好き……」

 な味になるはず。

 とはいえ、もう私の手元の皿は空。

「す、す、す……」

 嘉久が何やら、酢を欲しがっている。

 いや、この場合、酢はかけるととんでもない味になると思う……。

 思わず眉根が寄る。うへっ。どうした、嘉久。酢なんて、お前らしくない発想だ。

 兄が、嘉久の肩をぽんっと叩いた。

「好きにすればってことだろ?」

 若干、イライラしているような気がするのは、明太チーズオムが自分だけ食べられなかったからだろうか?

「なぁ、璃々亜?」

 ん?

 好きにすれば?

「ええ、そうですわね」

 酢をかけて変な味になろうが、私の知ったことではありません。

 さてと。どうしようか。泡立てる練習……。

 2回して、少し上達したような気はする。

 だけど、腕が疲れているのも確かだ……。いや、やっぱり、もう1度だけ頑張ろう。なんかコツをつかみかけてきたし。

 うん、でも、少し休憩。まずは宿題を片づけてからにするか。

 使ったフライパンなんかを洗って片づけようとしたら、兄の手が伸びて来た。

「片付けるよ」

 ふおっ、兄、できる男は違う!この気遣い!


 兄に洗い物はお願いして、宿題、宿題。


 宿題を終えたころには、夕飯の時間近くになっていた。

 泡立て練習の続きは……また明日でいいか。卵の賞味期限はまだ大丈夫だし。

 そうだ、明日の朝食がご飯だったら、メレンゲ卵かけご飯に挑戦してみよう。うん。

「早間さん、明日の朝食は和食かしら?」

 夕飯を運んできてくれた早間さんに尋ねる。

「明日の朝食でございますか?たしか洋食かと。和食がよろしければ、変更するようにシェフにお伝えいたしますが」

 ふお、そこまでしてもらうのは申し訳ない。

「いえ、そのままで構いませんわ。明後日はどうかしら?」

「順番で言えば、明後日は和食になるかと思います」

「ありがとう」

 そうか。

 何やらローテーションで、和洋が入れ替わるんだ。よし。明後日でいいや。卵の賞味期限はまだ大丈夫だし。

 知ってる?卵の賞味期限って、思いのほか長いんだよ?


いつもありがとうございます。

おかしいな……。嘉久上げの回を書いているつもりだったのに、結局落ちた……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。