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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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第213話 図書委員1年生はがんばってるらしい

 で、ストラップはどうしよう?飾っておくだけというのももったいない。

 そうだ、お出かけ用の鞄につけよう。どの鞄に合うかな?って、時間がないから、それは今度にしよう。

 新しい財布、うん、この大きさならポケットに入れることができるぞ。食堂に行くときとか財布を手に持って移動しなくても済む!

 お金やカード類を財布に詰め込む。

 とはいえ、カードは保険証とクレジットカード機能付きのキャッシュカードが数枚。

 ……暗証番号分からないから使えないけどさ。苦笑。これ、どうしたらいいんだろうね?

 家族は暗証番号知ってるのかな?

 スタンプカードとかポイントカードとかの類は一切ない。

 レンタルビデオ会員のカードも無ければ、漫画喫茶の会員カードもない。本屋のスタンプカードもない。アニメな店長のカードだってありやしない。

 全プレでゲットしたBLなクオカードだってありやしない……。

 すっきりしたもんだよ。

 ぐすん。

 いいんだ、璃々亜泣かないもん。


 新しい財布。

 それだけで、ちょっと気分は浮かれ気味。

 鼻歌は流石に歌わないけど、るんるん気分で教室に入り、自分の席に着く。

 ドアを入って、徒歩3歩。窓側の一番前の席だからねー。

 ちょんと座ると、廊下に立った人に声を掛けられた。

「白川様!」

 ん?教室に入ってこないの?顔を上げて声の主を確かめる。

 あ、1組の図書委員の子!

 もしかして、私にメールアドレスを聞きに来てくれたの?

「あの、少しお話ししたいことが……」

 って割には、顔色があまりよろしくない。

 なんていうか、ちょいと土気色。どうしたんだろう?

「お話とは?」

「あの、図書委員のことで……」

 うん、そうだよね。お友達になりましょうとかそういうことじゃないよね。

 首を回して教室の中を確かめる。

「他の委員の方にも聞いていただいたほうがよい話でしょうか?」

 もしかしたら、他の委員の態度とかの相談なら、他の人がいない方がいいよね。

「ええ、あの、すでに食堂には他のクラスの委員にも集まっていただいています」

 あ、そうなの。

 1年生の図書委員結束堅いな。

 田中くんにも声を掛けて、3人で並んで食堂へ移動する。

 奥の方のテラス席風のテーブルに4人の図書委員1年生が座っていた。そこに私たち3人が加わり7人。まだ登校していない生徒も多い中、すごい出席率高いね。


 ぎゅっと机の上で両手を握りしめている生徒。

 イライラと貧乏ゆすりしている生徒。

 皆、あまり楽しそうな表情はしていない。

 私たちが席に着くと、1組の委員が口を開いた。

「実は、今日、早速担任の先生の所へ行ったんです……」

 次に、別の委員が口を開いた。

「先生に協力が求められるか、早めに確認すれば、ダメだった時に別のことを考えることができると思って……」

 そうだったんだ。

「それで、協力はしてくれそうなのですか?」

 皆の顔色を見る限り、よい返事はもらえなかったってことかな?

「ええ。どのクラスの先生も、勉強の参考にしてもらえるというのは嬉しいことだと……」

 え?そうなんだ。

 それなのに、何で、そろいもそろってそんな顔してるの?

 はっ!

 ま、まさか……。

 私も田中くんも、全然まだ動いてないよ。

 2組の委員だけまだ仕事してないって怒ってる?

 うわー。

 ご、ごめんなさい!

 どうしよう、あやまって済む問題?

 えっと、すぐに行ってきます!って駆けだせばいい?

 っていうか、本気度が足りなくてすいませんっ。ううう、もう少し頑張ります。そうだよね、やる気が見えない子とかやだよね?

 そんな子と友達になんてなれないよね?せっかく仲良くなれそうなのに……。

 がんばらねば、璃々亜よ!


「朝一で、担任の先生の所へ行って、『図書委員ですが、勉強の』とそこまで言ったら……先生に『早いな、まだできてないぞ』と言われました。何のことか分からなかったのですが……」

 何組だったかな?の男子生徒が悔しそうに唇をかんだ。

「私のクラスの担任は『おお、できたぞ』と言ってこれを……」

 別のクラスの委員がB5サイズの紙を出してテーブルの上に置いた。

 テーブルの上に置かれた紙には、先生の名前、担当科目、勉強に役立つ本のアドバイスと項目が印刷されていた。そして、枠の中は先生の手描きの文字で埋められている。

 ……え?

 随分仕事が早いね?

「僕が、担任に言われたのは……『いったい図書委員は何をしてるんだ。お前で3人目だぞ。もうちょっと担当分けをしておけ』と……」

 はい?

「3人目、ですか?あの、確か自分のクラスの担任の先生にと、決めたはずですわよね?」

 気を使って別のクラスの担任にまで話を聞きに言ったりとかしてませんよね?

 1組の図書委員が、テーブルの上の紙の一番下に小さく書かれた文字を指さした。


 ん?

「3年2組図書委員……?」


いつもありがとうございます。

前述のとおり、6月より日曜(もしくは土曜)をお休みにしました。

図書委員カオスです……変な学校。

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