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【書籍化】オタクガール、悪役令嬢に転生する。【web版】  作者: 富士とまと


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第192話 とってもきれいな宇宙を見つけたらしい

 その後は、お互いに壊れることなくブースを回れた。

 ゲームブースでは、弟ととあるオンラインゲームの話題で盛り上がったり。

 ドールブースでは、メイドさんが人形みたいな服が好きだという話で盛り上がったり。……弟、見たいとか言いましたか?

 見せませんよ。もう、家族以外に縦ロール姿を見せる気はありませんよ?

 コスプレブースでは、コスプレ写真のCDとか売ってたりするのを見て、NARUKO兄姉写真CD作ったら売れるかな?とか冗談を言ってみたり。

 冗談なのに「売れると思うけど……姉さんの写真を売りたくない……」と真面目に返されてどうしようかと思った。あー、そうですね。マスクにメガネの怪しい写真を売るなんて「こんなもん売って」と嘲笑されますね。だって、並んでいる写真集の娘さん、皆すごくかわいいんだもん。……って、え?露出もすごいな……。何、脱いじゃうの?

 そ、そりゃ、写真集なんて無理ですわ!ごめん、弟。売りたくないわな。っていうか、無理だっての!

 あー、カルチャーショックだ。

 コスプレブースなんて今まで真面目に見て回ったことなかったから、知らなかったよ。

 慌てて立ち去り、あとはオリジナルブース。漫画に小説に。

 それを過ぎると、グッズブース。そうそう、最近はこういうハンドメイド作品売ってるブースも増えてるんだよね。

 スマホケースにストラップに、アクセサリーに、鞄や洋服まで……。

「うわぁっ、すごい!」

 ガラス玉の中に地球が入ってる。宇宙が小さなガラス玉に……。

「綺麗……」

 思わず出た感想に、サークルの人が「ありがとうございます!作家の途次さんにあこがれて作り始めたんです。まだまだなんですけど……」

「まだまだ?これで?すごいよね?」

 弟に顔を向けると、弟はコクンと頷いた。直径2センチくらいのビー玉みたいなガラス玉。地球や土星、銀河……いろいろな宇宙がその中に閉じ込められている。

 ガラス玉単体でも売っているけれど、ストラップやペンダントに加工されたものも売っていた。

 ん、これなら、イベントで買ったって分からないから、買っても大丈夫かな?

「弟、財布、預かってくれてありがとう」

 と言えば、弟は、私の財布を出して手渡してくれた。それから、一緒に自分の財布も取り出す。

「姉さんは、どれが気に入ったの?」

 んー、どれも素敵なんだよなぁ。すべてが一点ものの手作りで、同じものがない。普段使うには、ペンダントよりもストラップの方がよさそうなので、ストラップから選ぶことにする。……やっぱり、地球!地球のにする!

「コレにしよう!」

 気に入ったものを、手に取ると、弟がそれに似たストラップを手にする。

「これと、それの二つください」

 え?

 弟が、私が手にしていたストラップと自分で手にしたストラップ、2つ分の会計をさっさと済ませちゃいました。

「お金」

「今日案内してくれたお礼。姉さんとおそろい。嬉しいな」

 お礼?

 案内っていっても、役立ってたかどうか……それに、暴走して買い物しまくる私を止めてくれたんだから、逆に私がお礼とかしなくちゃいけないんじゃない?

 と、色々ごちゃごちゃ考えて黙っていたら、弟が心配そうに首を傾げた。

「僕とおそろいは、いや?」

「ううん、そんなことないよ!ありがとう。私も弟に何かお礼がしたいなって思って、考えてたの!弟、何がいい?」

「お礼?それなら、僕、姉さんと……う、ううん、なんでもない」

「何?なんでもいいよ?」

 弟は、うっと言葉につまって、耳を少し赤くしながら、首をぶんぶんと横に大きく振った。

「えっと、あっと、今は思いつかないから、その、考えておくね!」

「うん、わかった」

 そうだよね。すぐに思いつくわけないか。

 私だって、弟に対するお礼の品をすぐに考えろとか言われても無理だし。

 

 そんなこんなで、ブースを回り終わりました。時計の針は、1時ですね。

「これから、どうする?」

 回るだけ回ったから帰る。

 回っていない大手を見る。

 お昼ご飯を食べる。

「まっ、まだ姉さんと一緒がいい!」

 ああそうか。

 行動を共にするか、別行動にするかっていう選択もあったんだ。

 すっかり、一緒にこれからどうするかって感覚で聞いてた。

 まるで、一緒に居るのがみっきゅんのつもりで……。

 みっきゅんと一緒なら……。大手に新刊出てないかチェックしてから会場を後にしてたかな。

 まだイベントはやってるけど、買うもの買ったらさっさと去ってた。その足で、乙女なロードに行ったり、ご飯やお茶しながら戦利品について語り合ったりしてたんだよね。

 ……。

 弟とは、会場を出られないね。

 弟が帰りたいと思うまで、それかイベントが終わる時間まで、一緒に会場にいてあげよう。

 初めてイベントに行った高校生の頃を思い出す。うん、そうだね。

 あの頃は、ここまでの交通費もお小遣いの額から考えると結構な出費だったし……。特別な場所っていう気持ちがすごくて、途中で帰るなんてそんなもったいないことできなかった。

 何度も通ううちに、目的を済ませたら帰るようになったんだ。

 ああそうだ。昔は、同人誌を買うお金もあまりなくて、作家さんにスケッチブックをお願いしたこともあったなぁ。快く引き受けてくれた作家さんたちに感謝だよ。

 最後まで居たいよね。

 よし、お姉さん、最後まで付き合うよ!

「弟、一緒にこれから何する?ご飯食べる?回ってない大手回る?コスプレゾーンにまた行く?」

 と、言ってみたものの、ご飯ってどこで食べるんだ?いつも、会場では食べなかったからよくわからない。

 長時間いたとしても、携帯食料、カロリーたっぷりなあれを持ち歩いてそれで飢えをしのいでいたんだよね。だって、長時間いるってのはさ、夏や冬の特別なイベントなわけで、食事に充てる時間がもったいないんだよ!そんな時間があれば、1つでも多くのサークルに並ぶ!見て回る!

 普段は見られない全国のサークルさんが終結するんだよ?全国同人誌即売会行脚なんてできないでしょ?来てくれるんだよ!

 ……あ、なんか、璃々亜の財力なら、簡単に全国同人誌即売会行脚とかできそうだな……。

 弟を見る。

 弟の財力も大丈夫そうだよな。

 二人で全国同人誌即売会行脚行ったら楽しそうだな。

 北は北海道で蟹食べながら、おでかけライフ札幌。

 南は沖縄でゴーヤ食べながら、……って、ゴーヤかよ!もっと美味しい名物あるだろう!全国の沖縄に謝れ!

「姉さんと一緒なら、どこでもいい」

 あ、そうね。

 初心者に行動を考えさせてもわかんないよね。ごめん。悪かった。


いつもありがとうございます。

ふと思ったんだけどさ、璃々亜と弟だけで、1本恋愛小説書けるんじゃない?

田中くんと璃々亜だけでも1本書けるんじゃない?嘉久と璃々亜でも1本書けるんじゃない?なんで、まとめちゃったんだろうか???ってくらい、恋愛小説ですな。と、陶酔中。書きたいシーンがあって、想像してニマニマして、よし書くぞ!と書き始めたら、そこまで進まなかった。弟よ、話が進まないのである。御揃いのグッズなんて、何かのフラグにしかならんことも増やすなよっ!フラグを回収する身にもなってくれ!(使い道は考えてない)ってくらい、キャラが勝手に動き回っております。・・・・。次こそは、ニマニマなあのシーン書けるといいな!

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