第7話 学び舎
銀の森の西方部。
広い、学び舎がある。
そこに七歳から二十五歳までの人間が学んでいる。
ーー受け入れが、幅広いのね。
エリサはやけにおとなしい。
ずっと、趣味でもないのに読書してる。
アリシアさまの言った、銀の森へ着いたらーーお前の聖霊全部契約を切ってやる。
……が効いたかも……
エリサにとって精霊はなくてはならない、友だちだしーー
あたしとエリサは、船を降りるとまっすぐに学び舎に向かう。
あたしたち、体型が似てるから服も半分ですんでる。
ほとんど、エリサのお下がりなんだけどね。
セルグ師という教授に引き合わされた。
「どちらが、エリサーシャ・フレイドルじゃ?」
並んで立っててもわからないのかしら?
エリサは、ずっと不機嫌な顔してる。
あたしが、愛想笑いで答える。
「あたしが、マリベル・フレイドルで、こちらが、エリサーシャ・フレイドルです」
ーーわかるでしょうに~~
あたしは、心の中で舌打ちした。
この教授、絶対に魔法学の教授じゃないわ。
しばらく、エリサを眺めていたセルグ師。
エリサの頭上で、視線を止めた。
「ほう、久しいな。風の騎士。お前がデュール谷の結界こわしの一件に関わっていたとはーー」
すると、エリサが叫ぶ。
「おじさん! 風の騎士をいじめないでーー谷の結界は本当に脆くなっていたのよ」
「エリサ・フレイドル。精霊を甘やかすな。この精霊は問題児じゃ。ーーまた、位も下がるだろうな」
精霊は見えるみたい。
しかも風の騎士の昔を知ってるっぽい。
どうしてなんでしょうーー
……なんで寮まで同室にされるの?
しかも、デュール谷からのひさびさの編入生。
みんなのうわさの的。
次の日からーー早速十五歳のクラスへ編入。
この年の終わりに、魔法学へ進級できるかの試験があるらしい。
みんな、エリサの精霊が見えるようで……
妬みを言う子
羨ましがる子
よっぽど自信があるのか、横取りしようとする子までいた。
あたしは、よく知らない。
でも、アリシアさまによれば、エリサの精霊は、ほとんど契約ではなく祝福だとか。
しかも、生まれつきそれらを使いこなしてるエリサから引き離そうなんてーードカン!!
ほら、壁に穴開いた。




