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風と灯りのノクターン ~風の精霊使いエリサと奇跡の少女~  作者: 月杜円香


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第66話 騎士団への生活

ダールは、笑顔であたしを迎えてくれた。


「エドガルさん、マリベルを連れてきてくれてありがとうございます」


 ダールは、エドガルさんに丁寧に頭を下げた。


「もしかしたら、銀の森や中央神殿の人たちに出てこられたら、僕らでは断りきれませんから」


「彼女を騎士団に連れていくことーー団長の推薦状を見せたら、みんな諦めてくれましたよ」


 ……

 ……

 ……

 ……それ、エドガルさんが持っていた推薦状のことですね~

 それで、ここまでの道中の人を騙してきたわけですか~


 あたしが、エドガルさんの推薦状に目を通していると、


「バレたかな?」


 なんて、調子のいい声が聞こえてきた。


「よく来た。マリベル、これから忙しくなるぞ」


 と、ダール。

 二年前に別れたときよりも、ずいぶん背も高くなって、レフさまに似てきたわ。


「はい」


 騎士団は以前に来たことがあるし、だいたい勝手はわかってる。

 今回は、爆弾娘のエリサがいないからなにもおきないわ。


 あたしの役目はーー厨房でもなく、山ほどの裁縫でもなく、治療士一択


 少し不満だったわ。

 あたし、料理も得意だしお裁縫も得意だわ!


「無理言うな、お前が来てくれたから、みんな思い切り打ち合い出きるようになったんだぞ」


 ダールは言う。


 ここでのあたしの役目は、騎士の怪我を治す治療士のようだ。


 だったら、怪我人がいない間に、掃除したり、厨房の下処理手伝ったりすることはいっぱいあるわ。


 ーーということで、あたしは厨房に向かった。


 水瓶がパーシアのところよりも小さく感じられた。


「ねぇ、水の坊主。水瓶をいっぱいにして」


 <承知>


 うん、精霊使いって便利ね。

 みるみる間に水が貯まっていくわ。


 ーーちょっ


「なにやってるのよ!! 水坊主、もういいわ、もうギリギリのラインよ」


<長く火竜のところにいたから、加減を忘れたよ>


「もう、いいって言ってるわ!」


 水瓶から水が溢れた。


 なんで~



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