第55話 初めての手術
パーシアの右腕と、左腿のところには包帯が巻かれていた。 パーシアの手術には、近辺では右に出るものがいないという、ミジェーリアさまがしてくれることになった。
あたしに、外科手術なんで無理ですもの。
そうしたらーーミジェーリアさまも竜に手術なんて初めてらしい。
でも、エリサの大叔母。
治療士としても経験豊富。
あたしやエリサを取り上げてくれたのもミジェーリアさま。
そうしたら、助手としてつけと言われたのよ~
ミシャールさんだっているのに~
ミジェーリアさんは、改めてパーシアの腕の診察をした。
包帯を取って、結界の刺さった傷を見る。
ーーあたしのほうを見て、微笑んでくれた。
でも、その回りーーえぐれた鱗のあった場所。
顔をしかめてる。
少し考えて言う。
『パーシア、足の肉も少しけずらなきりゃいけないねぇ。鱗は、ニ三枚、中心に移植すれば、増えて来ると思う。ーー神代の闇の力も受けてるからね~ 浄化は、マリベルに任せればいい」
あたし~??
でも、なんで、レフさまにしろ、ミジェーリアさまにしろ、古代レトア語が、堪能なのよ。
あたしなんか、すずめとやぎがやっとなのに。
ーー無風の天気のいい日に、パーシアの、足の皮膚を少し大きめにけずって、腕に移植する手術が行われた。
朝早く始まったが、終わったのは、夕刻近くだった。
あたしは、ピク草の匂いを嗅ぎすぎて、頭がくらくら。
補助に、ミシャールさんが来てくれて助かったわ。
あたしが目を覚ましたときーー全ては終わっていた。




