第5話 聖地?………地獄じゃないの?
あたしは、船で揺られることーー三日。
イムル川を遡る。
遠くから見えていたけど。
変な森。
変な森。
変な森。
銀色に輝いてるなんてーー有り得ない。
それよりも、船酔いの方が酷くなってきたわ。
エリサは平気なのかしら?
ちらりと彼女を見る。
なんとエリサは、宙に浮いていた。
船には乗ってる。
でもバランスを取って、腰かけているように見せかけていただけ。
アリシアさまも気づいた。
「こら、エリサ。お前の力をすべて封印するわよ」
アリシアさまもデュール谷勤務じゃなくなった。
これからは、光の神殿所属の魔法使いになる。
「学び舎なんて嫌ーー面白くないわ」
まだ言ってる。
あたしは、覚悟を決めたのに。
「接触してきた人もいたじゃない? 友だちになれるんじゃあ……」
「穴の開いた結界に上位精霊を送り込むなんてーー趣味悪いわ」
「お前は、精霊使いとしては超一流だけど、危うさもあるの。ーー今から行く銀の森には、お前の精霊たちをとじ込める道具もあるのよ」
ひえ~~っ!
こわっ!
アリシアさま目が笑ってない。
本気で言ってる。
「それから、ロブの治療費はレフが騎士団に入って払うことになったから」
レフさまーーエリサのおとうさんよ。
そんなことになってたとは……
「じゃあ、かあさまは?」
心配そうに聞くエリサ。
「お前の見張りよ。お前がやらかした場合、わたしの禄が下がるの」
アリシアさまは、微笑むが目が笑ってない。
「学び舎で普通の生徒でいたら、何も起きないわ」
「……う~~」
彼女の、ブーたれを聞くように、風が吹き抜ける。
ちょっとだけ、船足が遅くなった。




