↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風と灯りのノクターン ~風の精霊使いエリサと奇跡の少女~  作者: 月杜円香


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
45/68

第45話 奇跡

 あたしの周りは、急に寂しくなった。

 エリサは、古代レトア語を短期間でマスターして、伝道師としてエラドーラの町に派遣されていった。


 神殿もエリサを神殿の中に押し込めるよりもーー町中で、聖典を読ませる伝道師に仕立てたのだ。


 アリシアさまもエリサについていった。

 レフさまは、谷に帰った。


 ジェド氏と若長は、銀の森へ。


 あたしは、昨日の疲れが嘘なくらい元気だわ。


 私は、いつものように、水汲みから日常に戻る。

 患者さんに配膳して、包帯変えて。

 いつもの一日。

 いつもの日課。


 その合間に古代レトア語の勉強……?

 クスクス。絵本だものね。


 でも、不思議。

 急に理解できることがあるの。

 ……?……


 ある日を堺に、朝起きるとすずめの声が聞こえるようになった。


『おはよう』


 声をかける。


『おはよう、銀のちいひめ』


 銀のちいひめ?

 あたしのこと?


『そうだよ。聖なる浄化のちいひめ』


 チュンチュンという鳴き声とともに、そんな言葉が聞こえてくる。


 その日から、おかしなことが起こりだした。

 治療棟の中心で、患者さんの身体を拭いていた。


 周りの人も、熱が引いたり、痛みがなくなったりーー


 夜にとうさんのところに通う。

 顔だけでも早く包帯が取れたらいいなーー思いながら……


 とうさんの顔を包みながらーー銀色の光が手から出てくる。


 とうさんは、驚く。


「やめろ! マリベル。その力を長く使うな」


「たぶん、大丈夫よ」


「カナは、長く生きられなかったんだぞ」


「あたしは、大丈夫よ」


 なぜだか、わからないけど、断言できた。


 とうさんの頬のところの、黒ずんでいた包帯が少しずつ白くなっていく。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。